助っ人補強「バツ2」の巨人 新加入ハイネマンは虎追撃の起爆剤となるのか

隔離期間を経て、二軍練習に合流したハイネマン(球団提供)

〝最終兵器〟は逆転Vの起爆剤となるか。巨人は5日の阪神戦(甲子園)で、守乱と救援陣の炎上によって6点のリードを守れず、痛恨の引き分けに終わった。

5回までに6点を先制しながら、疲労を考慮して遊撃手の坂本を交代させた6回裏から暗転した。この回は若林のファンブルを皮切りに4失点。続く7回は広岡の送球エラーで傷口を広げ、2点を献上して同点に追いつかれてしまった。

試合後、原辰徳監督(63)は「今日は私自身の用兵のミス。深く反省します。連戦続きで彼(坂本)がずっと出っぱなしだったんでね。いつも通りの戦い方ではあるけども、結果的には勇人のカバーをできなかった。そこを読み切れなかった」と責任を背負い込んだ。

今回の首位攻防3連戦は2敗1分け。初戦はマシンガン継投が実らず、2戦目は逆転サヨナラ負けで首位から転落。1・5ゲーム差の阪神との直接対決は7試合あり、V3の可能性は十分残されているが、なかなか投打がかみ合わないジレンマに陥っている。

そんなチームに新たな戦力が加わった。来日後の隔離期間を終えたスコット・ハイネマン外野手(28=前レッズ傘下3A・ルイビル)がこの日から二軍練習に合流。大砲タイプではなくアベレージヒッターだが、昨オフの補強が〝壊滅状態〟のチームには貴重な希望の光だ。新助っ人だったスモークとテームズはすでに退団。FA加入の梶谷は不運な故障によって長期離脱中で、長い二軍生活を続ける井納はこの日も1イニング4失点を喫した。

新たな助っ人の加入には指揮官も大きな期待を寄せている。スモークとテームズの退団には「結果的には戦力になっていない。彼らの人間的とか実績とかそういうのは素晴らしかったかもしれないけど。そのへんはプロの世界だから。簡単に言うとバツ、バツだから。三度目の正直で国際部も頑張るでしょう」と語っていた。

とはいえ、ハイネマンも今回が初来日。「シーズン途中から加入する外国人選手がどこまで日本の生活や野球に順応できるかは未知数」(セ球団関係者)との声も聞かれる。日々の戦いを現有戦力でどうにかしのぎ、ハイネマンの昇格時には大きな追い風としたいところだが、果たして――。

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