紛争地帯で希望を見いだし生きる人々の姿 ジャンフランコ・ロージ監督最新作「国境の夜想曲」公開決定

ジャンフランコ・ロージ監督の最新ドキュメンタリー映画「国境の夜想曲」が、2022年2月に劇場公開されることが決まった。

「国境の夜想曲」は、ジャンフランコ・ロージ監督が、イラク、クルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯で生きる人々にスポットを当て、3年以上の歳月をかけて作り上げたドキュメンタリー映画。侵略、圧政、テロリズムにより数多くの人々が犠牲となっている場所に、ロージ監督は通訳なしでひとりで赴き、そこに残された母親や子供、若者の声に耳を傾ける。母親たちの死を悼む哀悼歌、癒えることのない痛みを抱えた子供たち、精神病院の患者たちによる政治の無意味さについての演劇など、夜の暗闇から一条の希望を見いだして生きようとする者たちの姿が捉えられている。

ジャンフランコ・ロージは、「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を、「海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~」でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞し、初めてドキュメンタリーでヴェネチアとベルリンを制した監督。「海は燃えている」は、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネートも果たした。

ロージ監督は、「『国境の夜想曲』は光の映画であり、暗闇の映画ではありません、人々の驚くべき、生きる力を物語っています。この映画は戦争の闇に陥った人間への頌歌です。ショパンの“夜想曲”のように、ここでも暗闇は口実であり、生きている者を響かせる機会を与えるものです」とコメントを寄せている。

【作品情報】
国境の夜想曲
2022年2月、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
配給:ビターズ・エンド
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