【MICIN】服薬フォローの医薬連携システム開始/日本ベーリンガーインゲルハイムの肺線維症患者向けサポートプログラムと連携

【2021.09.06配信】「curonお薬サポート」を展開するMICINは、日本ベーリンガーインゲルハイムの肺線維症患者向けサポートプログラムと連携し、医薬連携の取り組みを開始する。薬局では、服薬指導初回以降に服薬フォローアップを行い、得られた情報を薬剤師から医師にトレーシングレポートなどの適切な形で連携する。

株式会社MICIN(東京都千代田区、代表取締役:原聖吾氏)は、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(東京都品川区、代表取締役会長兼社長:青野吉晃氏)が肺線維症の患者向けに展開するサポートプログラムと連携し、オンライン服薬指導サービス「curonお薬サポート」を活用した医薬連携の促進による、当該疾患の患者への治療継続支援の取り組みを9月より開始する。

「curonお薬サポート」を活用して、薬剤師が丁寧な服薬指導および服薬フォローアップを実施することで、疾患や治療に対する患者の理解を促進し、副作用等に関して患者が抱える不安の解消をサポートする。
具体的には、初回の服薬指導時に、治療の意義や副作用に関する情報を丁寧に伝えた上で、次回の医師による診察までの期間に、薬剤師が「curonお薬サポート」を用いてオンライン服薬フォローアップを行い、患者が服薬開始後に治療に対する不安や副作用と向き合うことをサポート。合わせてフォローアップで得られた情報を薬剤師から医師にトレーシングレポートなどの適切な形で連携する。
また、患者は医師の診察に先立って、システム上の問診機能で事前に治療に対する不安等を回答し、それを診察時に医師に見せることができるため、限られた診察時間の中で、自分の不安を整理して医師に分かりやすく伝えることが可能となるとしている。
医師は、連携した情報をどのように治療方針に反映したのかを患者さんを通じて薬剤師にフィードバックを行う。
医師にとっては治療方針を決めるにあたって有用な患者情報を得ることができ、薬剤師にとっては連携した情報が患者の治療継続に活かされていると実感できることによりフォローアップへのモチベーション向上に寄与する。医薬連携が活性化し、患者の治療体験向上につながっていくことが期待される。

MICINでは薬局向けシステムを活用した医薬連携強化の取り組みは業界でも先駆けとしており、2021年9月頃より一部医療機関から取組みを開始する予定とする。今回の取り組みを契機として、オンラインシステムを活用した医薬連携強化による患者の治療体験向上に向けた取り組みを今後も推進していく方針。

間質性肺疾患は、肺胞の壁の部分である「間質」で炎症などが生じる病気の総称。間質性肺疾患のうち、肺の間質に炎症が起こり、間質の壁が硬くなって(線維化)、呼吸がしづらくなる病気を、肺線維症という。肺線維症は、進行すると間質が厚く硬くなり(線維化)、うまくガス交換ができなくなることで、呼吸しづらい状態になる。また、一度線維化した部分が元の状態に戻るのは難しいことがわかっている。
肺線維症は多岐に渡るが、予後不良とされるものは肺がんや心不全などの合併症を引き起こすリスクが高く、急激な症状の悪化が起こることもあり、進行すると命にかかわる恐れがある病気。進行を抑えるためには、早期発見・治療が大切で、定期的に検査を実施し、病気を悪化させないために治療を継続することも重要とされている。
治療継続のためには、疾患・薬剤に対する患者の理解深耕と、患者に対する副作用等に関する丁寧なサポートが必要とされており、そのためには薬剤師が医師と連携し、服薬指導や服薬フォローアップを通じて、疾患・薬剤への患者の理解を促進する役割を果たすことが期待されている。

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