巨人・原監督「村田式」で劇薬投下! 不振の丸に “言葉責め” は響くのか

阪神3連戦でも快音が続かなかった巨人・丸(左)

いよいよ〝最凶モード〟に突入だ。巨人・原辰徳監督(63)が打撃不振にあえぐ丸佳浩外野手(32)に過去最大級の劇薬を投下した。中心選手ながら打率は右肩下がりで、指揮官のもどかしさも爆発寸前。6日にはついに二軍降格も示唆しながら奮起を促した。かつて主力選手だった村田修一野手総合コーチ(40)に施したような荒療治は、丸に響くのか――。

首位阪神との直接対決を2敗1分けで終え、1・5ゲーム差の2位から残り38試合で逆転Vを狙う原監督から、手厳しい言葉が発せられた。

「まあ丸ですよ。丸が普通にやってくれないと。そういう位置づけの人だから。内容がちょっと悪すぎる。このところの10試合ぐらいの打率っていうのは見られたもんじゃない」

指摘通りの丸が出場した直近10試合には2発も含まれるが、打率1割4分3厘(35打数5安打)に低迷。現在は19打席連続無安打(1四球)で、阪神3連戦でも快音なく6三振を喫した。坂本や岡本和と並ぶ打線の核であるだけに、丸の復調がなければチームの浮上も見込めない。それだけに、指揮官が求めるハードルの高さも他の選手の比ではない。

ただ、今回のゲキはさらに踏み込んだものとなった。「(一軍に)いりゃ使うんだから。(この状態のまま)だったら、またこの前みたいにアレしなきゃいけなくなる」。「アレ」とは二軍落ちを示す。丸は開幕直後に新型コロナの陽性判定を受けて離脱したこともあり、なかなか状態が上がらず6月5日に登録抹消。再調整が目的の二軍降格は巨人加入後では初、広島在籍時の2012年以来9年ぶりだった。

この時は「もう二度とないようにしておこうな。俺も嫌だし、お前も嫌だろう?」と丸に直接思いを伝えたが、今回は違う。7日から二軍戦に出場予定で丸と同じ外野手のハイネマンと梶谷を引き合いに「あのへんも加わるからね。オチオチしていられない」と畳みかけた。

原監督の鬼ぶりで想起されるのは、丸と同様にFAで入団した現役時の村田修コーチだろう。第2次政権下では懲罰交代に加えて8番への打順降格や試合中の強制帰宅…とあらゆる〝カンフル剤〟が打ち込まれ、6シーズンで109本塁打をマークした。

ただ、プレーを続けられたのは「彼の場合はプロ入り前からチームで目立つ存在で、仲間の前で怒られたりすることに慣れていた。引き締め役にされていることや言われやすいタイプであること、何よりも何をされても見返してやろうという強さがあったから」(チーム関係者)という。

村田修コーチ自身、現役引退後に「順風満帆そうに見えて、順風満帆じゃなかった。けっこうもまれてきたので。壁を破って何とかしがみついて、それなりの成績を残せた」と振り返っている。

原監督が付けた背番号8を引き継ぐ丸は〝村田式〟のゲキに猛奮起できるのか。

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