パラ閉幕に神奈川・黒岩知事「共生社会の実現できていない」

定例会見に臨む黒岩祐治知事=県庁

 黒岩祐治知事は6日の定例会見で、閉幕した東京パラリンピックについて「(大会を通して)共生社会が全然実現できていないことが分かった。誰もがその人らしく暮らせる地域社会を目指し、前進させることがわれわれに課せられた宿題だ」と述べた。

 世界人口の約15%は何らかの障害があると訴えた国際パラリンピック委員会のキャンペーンに言及。「この数字に驚いた人も多いのでは。日常生活でそんなにたくさんの障害者を見ている感じはしない。何を意味するかというと、共生社会は全然実現できていないということだ」と語った。

 また知事は「感染拡大を防ぎ安全安心な大会ができたのではないか。選手たちの素晴らしいパフォーマンスがわれわれに与えた影響は計り知れない」と強調した。

 県は津久井やまゆり園事件を契機につくった「ともに生きる社会かながわ憲章」の普及を進めている。

© 株式会社神奈川新聞社