“クイズ民宿”が「まちの駅」に! 新潟県燕市米納津に全国初のクイズ図書館風ゲストハウス「米納津の碧い風」オープン

どこか懐かしさを感じる民家。クイズ民宿や観光拠点として、親しみのある施設を目指す。

「クイズの日」とも言われる9月12日、新潟県燕市米納津にユニークな施設がオープンする。その名は「クイズの駅 ゲストハウス 米納津の碧い風」。オープン前日の11日に「まちの駅」にも認定され、地元・燕市の応援人口、関係人口の創出や拡大にも寄与していきたいと同施設のオーナー・山崎光男さんは語る。

山崎さんは、地元燕市ではちょっとした有名人だ。会社員として働く傍ら、シンガーソングライター、ニイガタ兄さん、野菜ソムリエ新潟役員、リレー・フォー・ライフ・ジャパンにいがた実行委員など、実に10を超える肩書きを持つ。この夏は、東京オリンピックの選手村でスタッフとして活動したというから、そのバイタリティーとパワーには驚かされる。

たくさんの肩書きを持ち、精力的に活動をするオーナーの山崎光男さん。

全国初となるクイズ図書館風ゲストハウス誕生のきっかけは、山崎さんの幼少期にまでさかのぼる。1978年、10歳の時にテレビでアメリカ横断ウルトラクイズを観て、クイズの魅力にとりつかれた。翌年にはクイズ本の収集を始め、クイズ愛は本格的なものとなり、高校生の頃には「高校生クイズ」に出場。さらに憧れの「ウルトラクイズ」にも出場した。そして2011年、12年と2年連続でとあるクイズ大会に出場し優勝を果たしたという、筋金入りのクイズマニアだ。

「クイズ図書館」の本は、すべて山崎さんの私物で約400冊におよぶ。今では入手できないような希少な本もあり、クイズ好きなら思わず唸ってしまうかもしれない。早押し機やウルトラクイズのCDもあり、山崎さんとともにミニクイズ大会をして遊ぶことも可能だ。

クイズ本が並ぶ部屋。中にはお宝レベルの本もある。

山崎さんはSDGs(持続可能な開発目標)の活動にも力を入れている。活動の一環として、11日のプレオープンイベントでは、プロギングと呼ばれるゴミ拾いランの体験会を開催する。実は山崎さん、「プロギングにいがた」の代表も務めている。

「プロギングは地球を変える力を秘めたエコフィットネススポーツ。地球にやさしく、かつ健康づくりにもなる次世代スポーツで、今やヨーロッパを中心に世界的なムーブメントになっています。プロギングという地球にやさしい習慣を生活の中に取り入れることで、将来にわたって誰もが住みたいと思う町にすることができます。初めての方も大歓迎です。みんなで気持ちのいい汗を流しましょう!」と山崎さん。プロギングの後は食事会も予定しているという。開催時間等、詳しくは問い合わせを。

「まちの駅」として、観光客だけでなく地元の人に情報を提供できるよう、パンフレットも用意。

同施設はオープンの前日に「まちの駅」に認定されることは前述したが、その後のビジョンについても山崎さんに聞いた。

「クイズの面では、プロジェクターを置いてサークルのクイズ合宿などができるゲストハウスにしたいと考えています。私は地元を愛しているので、この場所が燕市の交流・応援人口の増加や、関係人口の創出・拡大につながったらうれしいですね。あとはまちの駅として、地域の交流施設、休憩施設、情報発信施設として活用していただけたら」(山崎さん)

土間スペースは交流の場として活用する予定。

知識豊富で明るい人柄の山崎さんとの交流も楽しみの一つとなるだろう。たくさんの可能性を秘めた新しいスタイルの「まちの駅」へ、気軽に立ち寄ってみよう。

(文:太田広美)

【ゲストハウス「米納津の碧い風」】
住所:新潟県燕市米納津8845-2
電話:080-2107-2470

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