「もっと早く辞めて欲しかった」地獄見た野々村真の〝激言〟が炎上してしまったワケ

一時重症化した野々村真

新型コロナウイルスに感染して生死をさまよったタレントの野々村真(57)が炎上している。野々村は6日に出演したテレビ番組で「もっと早く菅首相にはやめていただきたかった」と菅義偉首相を批判。これを受けネットでは「何でもかんでも政府のせいにするの?」と炎上状態に。擁護が少ないが、同じくコロナで死にかけた男性は「野々村さんの言う通りです」と全面的に支持し、野々村の今後に期待している。

野々村は「バイキングMORE」(フジテレビ系)にリモート出演。総裁選をめぐる自民党内の動きを伝える中で、野々村は「申し訳ないですけど、もっと早く菅首相には辞めていただきたかった」と訴えた。

「生死をさまよった人間として言わしてもらいますが、今この時点でたくさんの方が苦しんでいるんですよ。小泉(進次郎)環境相にも言いたいけど、泣きたいのは、泣きたくても泣けなくて苦しんでいるのは、今ICUに入っている人たちだし、亡くなった人だし、ご家族。その人こそがこの政治のおかげで命を失っていることを忘れないでほしい」

菅首相が退陣を表明したことを受けて、進次郎氏が報道陣の前で涙ながらに語っていたが、野々村からすればバカバカしい涙に見えてしまったのだろう。

コロナに感染したからこその心の叫びだったものの、ネットでの評価は散々だ。ツイッターで「野々村真」と検索すると、「何でもかんでも政府のせいにするの?」「コロナに感染したのと菅さんは関係なくね?」「自分ら芸能人の感染対策の甘さは?」などとフルボッコ状態になっている。

感染時は多くの人から心配されていたはずだが、政治批判をしたらあっという間に批判される側になってしまった。「野々村さんを擁護する人もたくさんいます。これは感染した人にしか分からないでしょう」と話すのはコロナで重症化した50代男性会社員だ。

「野々村さんはすんなり入院できず、苦しい思いをしました。救急隊が来たのに入院は無理だと搬送せずに帰ってしまった経験までしています。ここまで医療体制が逼迫していること自体が異常です。こうなったのは政治のせいなわけで、菅首相に怒りをぶつけたくなる気持ちは分かります。小泉さんの涙は演技に見えましたね」

とはいえ、菅首相のせいで野々村が感染したわけではないという批判は多い。「政府もコロナ対策に力を尽くしていたとは思いますが、緊急事態宣言をダラダラと繰り返して無意味にさせたのは菅首相です。もし菅首相じゃなくて安倍晋三首相だったら、小泉純一郎首相だったら…と考えてしまいます」(前出の会社員)

これだけ批判をされると野々村は口を閉じてしまいそうだ。「むしろ野々村さんにはコロナの怖さを有名人としてアピールし続けてほしい。そうすればみんなも政治家ももっと真剣に考えてくれるかもしれません」と男性会社員は期待している。

この日、日本国内で報告された新規感染者が8232人にとどまり、8月2日以来、約1か月ぶりに1万人を下回った。しかし、首都圏4都県などで出されている緊急事態宣言を延長する方針だ。コロナ対策に集中するという菅首相の最後の一手に注目したい。

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