園内3カ所に手作りビオトープ 平塚の幼稚園が国から表彰「環境保全の意識広まれば」

園内にビオトープが造られ、多様な生物がすみ着く平岡幼稚園=平塚市岡崎

 手作りのビオトープで子どもたちが自然と触れ合う活動を続けている平岡幼稚園(平塚市岡崎)が、国の地域環境保全功労者表彰を受賞した。同園の堀田佳之介園長は「これをきっかけに環境保全に対する意識が地域で根付けばうれしい」と喜んでいる。

 同幼稚園は2014年までに、約7500平方メートルの敷地3カ所にビオトープを造成。池や水路の周辺には植物が生い茂り、約400種の水生生物や昆虫などがすみ着いている。園児たちは生き物や自然と触れ合いながら伸び伸びと育っているという。こうした取り組みが評価され、今年6月に全国53の個人・団体とともに同表彰を受賞した。

 同幼稚園は住宅街の一角にあるが、ビオトープを造成してからは自然と生物が集まったという。8月30日に受賞報告のため同市役所を訪れた堀田園長は「市街化が進んでも、環境を整えれば生物は生きていける」と実感を込めて話した。

 同園は定期的に情報誌を発行し、園内の生物などを紹介してもいる。堀田園長は「環境保全の意識や取り組みが広まれば、人の心や地域が豊かになる」と話した。

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