悪夢の逆転サヨナラ負け…中日OBが首をかしげた与田采配「千葉マリンの悪夢が再び起きた」

痛恨の逆転サヨナラ負け…与田監督は「こういうこともたまにはある」(東スポWeb)

中日が悪夢の逆転サヨナラ負けを喫し、5位に転落した。7日の広島戦(マツダ)で7―3と4点リードした9回から登板した守護神のR・マルティネスがまさかの大乱調。二死一、三塁のピンチを招くと、西川、鈴木誠に連続適時打を許し、さらに坂倉に逆転サヨナラ3ランを浴びた。

痛恨の大逆転負けに与田監督は「これは見ての通りだね。でもこういうこともたまにはある」とし「明日から切り替えて戦うしかない? それ以外、何があるの。毎日試合があるんで。今日、こんな形だからって変なふうに考えるわけでもない」と不機嫌そうに話した。

一方、この日の与田監督の采配では、こんなミスも指摘されている。4点リードした9回の攻撃で先頭の福田が中前打で出塁した際、代走を送らなかった。その後、一死満塁となり、代打・加藤翔の左飛でタッチアップした三走の福田は、本塁で憤死していた。

これにあるOBは「4点リードしていても5点目を必死に取りにいかなかったことが結果的に敗因の一つとなった。鈍足の福田よりもベンチには(伊藤)康祐や土田といった足の速い選手がまだ残っていたのに…。与田監督の就任1年目に起きた千葉マリンでの悪夢が広島でもまた起きてしまった」。

〝千葉マリンの悪夢〟とは2019年6月16日のロッテ戦(ZOZOマリン)で9回に5点のリードをひっくり返されてサヨナラを喫した試合のこと。この試合は、元中日監督の落合博満氏がラジオ解説をしていたのだが、同氏は9回に先頭の大島が安打で出塁すると、続く亀沢に送りバントではなく、打たせたことなど、この試合でのいくつかの采配に首をかしげ「周りは勝手にセーフティーリードと言うけど、そんなもの今の野球にはありません。勝つためにはどういう手を打つかっていうのが甘い。ゲームセットというまでは何があってもあきらめてはいけないし、勝つためにはたいしたことないだろうと思う1点でも取りにいく。その1点の重みが嫌ってほど分かったでしょう」と苦言を呈していた。

それだけに別のOBは「今日の中日の野球を落合さんが見たら『まだ同じことをやっているのか』と言われてもしようがないよ」。与田竜は広島でも悪夢の再現となってしまったようだ。

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