【スターダム】ワールド王者・詩美 おうち生活で肉体増強!「5★STAR制覇で朱里と防衛戦」

女子力が上がった?林下詩美(東スポWeb)

女子プロレス「スターダム」のワールド王者・林下詩美(22)が女子力アップ効果でシングルリーグ戦「5★STAR GP」を制覇する。長引く新型コロナウイルス禍により力の源が断たれているが、逆に一人時間を有効活用できるようになったと告白。王者として連覇を果たし、最大の難敵と雌雄を決する。

詩美は団体トップの地位を確固たるものにすると意気込み、今年のリーグ戦に臨んだ。ところが7月31日横浜大会の舞華戦でつまずき、まさかの黒星スタート。それでも「スタートで痛い黒星を浴びてしまったのは、確かに大誤算です。ただプロレスの歴史を見れば、リーグ戦初戦で負けるのは案外縁起がよかったりしますから」と前向きにとらえ、ここまでブルースターズ2勝1敗1分けの勝ち点5と立て直しに成功した。ここから後半戦での巻き返しを狙う。

ただし、公式戦は5試合を残しており、初参戦となった2018年大会で敗れている小波、ワンダー王者の中野たむ、そして他団体から唯一参戦するマーベラス彩羽匠との対戦が控える。特に彩羽については「パワーもあってスピードもあって、体力もあって鋭い蹴りもあって体も大きい。初めてのシングルだし、団体を背負う気持ちで互いに戦うことになる」と警戒する。

また、取り巻く環境も例年以上に厳しいものになっている。言わずと知れた「国民的大家族」の一員として育ち、プロレスラーになってからも家族と過ごす時間が最大の癒やしだった。だがコロナの感染拡大により、それもかなわなくなっているからだ。「家族にも本当に全然会ってないんです。自粛しまくりで。(おいっ子の)ちゅぐたんにも会えてない…」

8月には団体内に濃厚接触者が複数出たため、4大会が中止になった。そこでおうち時間が増えたことを利用し、料理に取り組むようになった。「とにかく家で引きこもって自重トレーニングして料理を作って食べてます。一時期減量したら、体が細くなりすぎてパワーが落ちて危機感を感じているので。これを機に気をつけて量を食べるようにして、バルクアップ(体を大きく)しています」と胸を張る。ちなみに鹿児島・奄美大島で育ったからか「肉より魚の方が好きだし量がいける」そうで、最近はサーモンとキャベツのクリーム煮を作ったという。

結果的には自信にもつながり、優勝を果たした先に見据える目標も定まった。朱里との決着戦だ。6月12日のワールド王座V5戦では30分時間切れ後、延長戦でも両者KOと決着がつかず。4日新宿大会の公式戦でも20分時間切れ引き分けだった。朱里からは時間無制限でのタイトル戦を熱望されており、詩美は「優勝して朱里さんを指名する!」ときっぱり。愛する家族と再会する日に最高の報告をするため、残るリーグ戦を全勝で走り抜ける。

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