市川由紀乃 ロングヒット「秘桜」の別カップリング盤 歌詞の「逢いたいよ」に込めた思い

市川由紀乃「秘桜~艶盤~」ジャケット写真

【東スポ音楽館】演歌歌手・市川由紀乃が1日に「秘桜~艶盤~」(作詞・吉田旺/作曲・幸耕平)を発売。3月にリリースしたシングルのカップリング曲を替えたバージョンだが、ロングセールスを続ける。

――「秘桜」はどんな作品ですか

市川「女性の情念を歌っているもので、『生きてゆけない ひとりでは』『逢いたいよ 逢いたいよ』というなかなか女性が口にできない言葉がつづられている作品です。今回は歌詞を読んでいて、より自分の中で映像、色、背景が思い浮かんできます。曲もサビの部分は盛り上がるんですけど、静かに深い部分で情念を歌う感じになっているので、より女性の怖さを感じさせるなと思ってます」

――こういうインパクトの強い楽曲を歌うのは

市川「好きですね。私もどちらかといえば、この人と決めたら貫くタイプなので、深い情念の歌は入り込みやすいのかもしれません。ただ、今のところ、そういう一面はずっと出てきてないですけど(笑い)」

――ロングヒットを続けていますね

市川「ブログやお手紙で全国各地のラジオ番組のリクエストで1位になりましたよってうれしい報告をいただいているので、みなさんに応援してもらっているんだなと実感してます」

――ヒットの要因は

市川「今、会いたくても会えない毎日じゃないですか。そういう中で『逢いたいよ 逢いたいよ』という歌詞は心に残るフレーズだと感じるんです。『秘桜』は恋の歌ですが、『逢いたいよ』という言葉に、何か皆さんの抱いている今の感情が重ね合わされているのかな、そこに共感を得られているのかなと思ったりしています」

――今回の艶盤のカップリング曲「Je t’aime~もっともっと」は「秘桜」とは雰囲気が違った恋の歌ですね

市川「艶盤の発売が決まった時、今はコンサートをしても客席で声を出せないので、手拍子とか、音に合わせて体を揺らすような曲がいただけたらうれしいと、作曲の幸先生にお話ししたら、すごくノリのいい、でも昭和の匂いがする歌謡曲をいただけたんです」

――1日には「超克」と題したリサイタルも行った

市川「この『超克』という言葉は困難に打ち勝つとか、乗り越えるという意味なんですが、リサイタルのタイトルを決めていると聞いた時に、ぜひこの言葉を候補に入れてとお願いしたんです。この言葉を掲げたリサイタルがみなさんの元気になるきっかけになったりすればいいなあと。まだまだ大変な状況が続くと思いますが、みなさんと一緒に乗り越えていけたらいいなと思ってます」

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