「オンナの幸せは…」タマホーム・玉木社長が説いた〝時流逆行〟の価値観

パラリンピックでは多様性の重要性が再確認されたが…

ハウスメーカーの「タマホーム」(東京・港区)が同社社員に、出産を必要以上に“賛美”して波紋を呼んでいると、9日発売の「週刊文春」が報じた。

「ハッピーライフ、ハッピーホーム、タマホ~ム♪」というCMソングで知られるタマホームは、過去に元SMAPの木村拓哉、歌手の氷川きよし、女優の今田美桜らをCMに起用。現在は「うっせぇわ」でブレークしたAdoが歌唱を担当している。

「宣伝に予算を投じる分、建物はシンプルにして低価格と、業界ではいわれています」(不動産関係者)

ただタマホーム現役社員が文春に内部告発したところによると、社員が同社から公益財団法人「ワンモアベイビー応援団」のピンバッジ「ワンモアベイビー・バッジ」の着用を強制されているという。

同財団はタマホームの玉木伸弥社長が主導して2015年に設立。もう1人、子供が欲しいと望むパパ、ママを応援している。その象徴のバッジを自社社員に強制しているというのだ。

ほかにも、18年の新入社員研修では、玉木氏が女性社員に「オンナの幸せは、結婚して子供を産むことです」と説いたという。

近年は“産まない自由”がクローズアップされ、社会の理解も進んでいる。先日閉幕した東京五輪・パラリンピックではダイバーシティー(多様性)の重要性が再確認され、その中にはもちろん出産の自由も含まれる。3年前とはいえ、「オンナの幸せ」発言はビミョーだろう。

タマホームでは文春への内部告発が続出。7月には新型コロナウイルスのワクチン反対派の玉木氏が、ワクチンを接種した社員を無期限自宅待機にする方針を示したと報じられた。

さらに今回、「ワンモアベイビー・バッジ」の「着用強制」という時流に逆行しかねない行動に波紋が広がりそうだ。

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