【どやまらんど明日(あけび)キャンプ場】紹介〜ヒスイ海岸・宇奈月温泉など富山で学びと体験

北陸地方のほぼ中央にある富山は関東地方や中部地方からの交通アクセスもよく、風光明媚な名所や温泉、歴史を感じる街並みなどが多く存在することでも知られています。今回はそんな富山からおすすめのキャンプ場×子連れでも楽しめるスポットをご紹介します。学びと体験がたくさんの富山へ、コロナ感染状況が落ち着いたら訪れてみてはいかがでしょうか...。

「どやまらんど明日キャンプ場」田園風景や富山湾が見渡せる!バンガローの設備も充実

今回ご紹介するのは「どやまらんど明日キャンプ場」。北陸自動車道・黒部ICより8km(車で約15分)とアクセスもよく、小高い丘の上に位置する住宅地にも近いキャンプ場です。

眼下を見下ろすのどかな田園風景、さらに富山湾や海に沈む夕日を眺めることもでき、都会の喧騒を離れゆったりできますよ。

概要

筆者撮影

【どやまらんど明日(あけび)キャンプ場】

所在地:富山県黒部市宇奈月町土山133

電話番号:0765-65-1567(管理事務所)

営業期間:4月1日から11月30日まで

公式HPはこちら

☆2021年8月18日より黒部市の指示により、新型コロナウィルスの蔓延防止の観点から当面の間、キャンプ場・スキー場の利用は中止とのこと。

なお、9月13日以降のご予約は受け付けていますが、新型コロナウィルス感染症の感染状況によってはお断りさせていただく場合があるということです。ご了承ください。

筆者撮影 利用料金表

「明日」と書いて「あけび」と読むそうです。当直スタッフの方は色々と親切で詳細な説明をしてくださりとても安心しました。

キャンプの醍醐味である「焚き火」に関しては直火は禁止。焚き火台があればもちろん可能とのことで、薪は肥料用袋にいっぱい入って300円という破格値で販売していました。

また、「何時まで薪を購入できるのか?」尋ねてみたところ、「管理棟に泊まってるから何時でもいい」という回答が。ありがたいことです。

☆焚き火台は各メーカーから様々なタイプが販売されていますのでこちらの記事を参考になさってくださいね。

6人用(小型)バンガローに宿泊

筆者撮影 6人用バンガロー
筆者撮影
筆者撮影 快適そうなBBQスペース(台)

筆者は今回、家族と共に「6人用バンガロー(1棟1泊4400円)」に宿泊しました。すぐ横にバーベキュースペース(台)があるので使用ができるのかと思いきや、こちらの使用には別途510円がかかるとのこと。

自分でバーベキューコンロを持ってきた場合はバーベキュー台そばの砂利になっている部分で使用が可能でした。

また、タープを貼る場合はテントサイトにてテント一張りと同じ料金730円がかかるということでしたが、テントサイトがバンガローのすぐ裏のため、そちらを利用しているバンガロー宿泊者の方も多くいました。

我々は夕方に到着したため、砂利部分で火起こしをしました。

さて6人用バンガローの内部はというと...

筆者撮影 バンガロー内設備 

洗面(水道)があるバンガローに泊まるのは初めてでしたが、こまめに手洗いができますし、洗面の際に他の利用者の方と一緒になることもないので、感染症の対策としても良いことだと思います。

筆者撮影 2段ベッドが3つ
筆者撮影

2段ベッドが3台で計6人宿泊でき畳敷きとなっていました。真夏は上段のベッドをチョイスすると屋根が近いため大変暑いので、お子さんが利用する場合は注意が必要です。

我が家の子どもたちは下段のベッドでも暑かったようで、冷やした保冷剤を抱えて寝ていました。

ベッドの落下防止部分がベンチになっており(上写真右)、全て引き出すと6人が掛けられるようになっています。これはちょっとしたアイデアものですね。

バンガローの使用料が安価なのに、家電やトイレ、洗面所などの設備が手厚く、非常に快適に過ごすことができました。

ただ、キャンプ場内で子どもが遊ぶような設備はあまりなく、広場にバスケットゴールがあるものの、ボールの貸し出しや販売は無いようでした。

また、管理棟前に「どなたでもどうぞ」とプールがありましたが、水着に着替えて入るという感じの深さで、気軽に足を入れる感じのものではなく、滞在中に入っている方はいませんでした。

場内施設をご案内

筆者撮影 大型バンガローのそばにある東屋

東屋(あずま屋)からは綺麗な夕焼けが見えます。

筆者撮影 炊事場の様子

場内に2ヶ所ある炊事場は新しくはないものの、清掃されとても綺麗な状態が保たれていました。

筆者撮影 大型バンガロー(左)とお手洗い(右)

大型バンガローは25人用で2階建てです。団体での利用を想定しているだけあって、そばには屋根付きの広い食事スペース兼集会場がありました。

右手のお手洗いは水洗で、洋式もあります。いずれのバンガローにもトイレがついているので、テント泊の方のみが使用する場所ですね。

筆者撮影 テントサイト

およそ5m間隔で番号がついていました。車はバンガローの方もテントの方も管理棟向かいの駐車場に停めて、リヤカーを使用して荷物を運びます。そんなに広いキャンプ場ではないので、雨が降っていない限りそこまで大変ではないと感じました。

「どやまらんど明日キャンプ場」は様々な遊具や設備が充実しているような広大なキャンプ場ではないため、キャンプ以外のことも体験してみたいと思う方は正直言って物足りないかもしれません。

しかし、料金設定もお財布に優しくテント泊やバンガロー泊する方=「とにかくキャンプをのんびりしていたい」という方にとってはとても居心地の良い場所でした。

「ヒスイ海岸」は本当の宝石が打ち上げられる場所 家族みんなでお宝探し!海が荒れた後が狙い目

「どやまらんど明日キャンプ場」から車で約15km(約25分)、あいの風とやま鉄道「越中宮崎駅」の目の前に広がる「宮崎 境海岸」、通称「ヒスイ海岸」に向かいました。

筆者撮影

ヒスイ海岸は、その名の通り宝石の一種であるヒスイ(翡翠)が打ち上がることからその名がついた場所です。

市販されているヒスイの多くは深い緑色をしていますが、こちらに打ち上がるヒスイの多くは白くて、半透明であることが特徴とのこと。

硬さのある石なので、波に当たってもゴツゴツした形のままだということですが……

筆者撮影

この中から探すとなると、なんとも難しそうです。

筆者撮影
筆者撮影

男性陣は看板に書いてあった通りに波打ち際を探していましたが、「これかな?」というものすら見つけられなかったようです。

女性陣は早々に見切りをつけて手頃な石を見つけて水切りをしてみたり、とりあえず石積みをしてみたり。石でいくらでも遊べます。

筆者撮影

地元の方が日除けのテントを張って何人も泳いでいましたが、海水浴場には指定されていないということで、浜辺に監視員はいません。駐車場は有料(出入り自由500円)なので、そこには職員の方がいました。

駐車場から海へはすぐですが、砂浜を通った後に砂利部分を歩くので、お子さんはビーチサンダルよりマリンシューズの方が歩きやすくておすすめです。

駐車場にお手洗いと足を洗うための水道もありました。海水浴場ではなくても、比較的子連れで海遊びのしやすい場所だと思います。

富山の薬といえば「越中反魂丹(はんごんたん)」 お土産にもぴったりのレトロな薬や製薬体験も

「どやまらんど明日キャンプ場」から車で1時間。富山駅からほど近い場所にあるのが昭和11年創業の「池田屋安兵衛商店」。日本の伝統薬を中心に、和漢薬の世界を追及しているそうです。

昔ながらのレトロなパッケージのお薬や、漢方の販売をしています。2階は薬膳カフェにもなっています。

筆者撮影

富山といえば薬売り。小学生くらいのお子さんがいるご家庭なら、ちょっとした地理歴史のお勉強に立ち寄ってみてもいいかもしれません。

お店の看板に書かれている「越中 反魂丹(はんごんたん)」とは、江戸時代に作られた和漢薬。明治時代には廃止になったものを現代の人々にも通用する新しい形の和漢薬として復活させたそうです。

筆者撮影 粘土状の薬を穴から押し出し、等分に切り出しているところ

お店の真ん中に昔の薬製造機があったので、動かしているところを見たいと申し出たところ、店内のお客様を集めて富山の薬作りの歴史や、お店の歴史を説明してくれた後、機械の実演、希望者の体験をしてくださいました。

筆者撮影 前の写真で切り出してくれた薬を板で丸める作業の体験

つい数十年前までは薬を人の手で丸めていたり、実際に写真の機械を使って薬が作られていたりしたということで、現在と比べると衛生の概念がちょっと違ったということも肌で感じることができます。

現在はこの機械は使用せず、薬機法に基づいて製薬しているとお話がありました。

薬を丸める作業体験は、切り出したいくつもの薬の粒を木の板で一度に転がして〝まんまる〟にするというもの。

店員さんがお話ししながら簡単そうにやって見せてくれたので、子供でもできるのでは?と思いましたが、出来上がったものは薬の見た目にはほど遠く、隣の粒とくっついてしまったり、板からはみ出て落ちてしまったり、意外と熟練の技が必要な作業でした。

体験の記念に、置き薬の薬屋さんがおまけで置いていってくれる紙風船をいただきました。

もらった子どもは「???」と思いつつお礼を言い、横にいる私が「懐かしー!」と喜ぶというオチが付きます。

分からない方には教えてくださる様子だったので、「これなんですか?」と聞いても大丈夫だと思いますよ。

【池田屋安兵衛商店】

住所:富山県富山市堤町通り1-3-5

電話:076-425-1871

営業時間:9:00~18:00(薬都は11:30~14:00)

公式HPはこちら

お風呂は名湯・宇奈月温泉の日帰り入浴がおすすめ 黒部渓谷鉄道の特徴ある車両も眺められます

「どやまらんど明日キャンプ場」から車で約15分。黒部川のほとりに広がる宇奈月温泉街は、黒部渓谷やラフティングを楽しみにきた方々が羽を休める名湯。日本有数の透明度を誇り、肌にやさしい「美肌の湯」とも言われています。

筆者撮影

私たちが訪れたのは日帰り温泉の営業が始まる早朝だったため、人通りは多くありませんでしたが、カメラを片手に早朝散策をする方もちらほら見受けられました。

黒部渓谷鉄道の線路がすぐ横にあるため、特徴ある車両が行き交う姿を間近で見ることができますよ。

筆者撮影

今回利用したのは「宇奈月温泉総湯 湯めどころ宇奈月」。宿泊施設ではなく、日帰り入浴施設です。

筆者撮影

「湯めどころ宇奈月」の浴室は男性と女性で階が分かれており、上の階(3階)に当たった場合は室内の浴槽に加えて、吹き抜けの露天風呂がついています。広くは無いものの、施設も新しく清潔で大変過ごしやすかったです。

観光案内所も兼ねているような様子で、各種パンフレットも置かれていました。もちろん、売店ではお土産を買うこともできますよ。

【湯めどころ宇奈月】

所在地:黒部市宇奈月温泉256番地11

電話:0765-62-1126

営業時間:9:00~22:00(受付21:00迄)

WEBサイトはこちら

宇奈月温泉の日帰り入浴施設は、こちらの他、もっと奥に入ったところに「とちの湯」があります。

あとは旅館、ホテルなどの宿泊施設の日帰り入浴を利用することができますが、感染症の対策ということで日帰り入浴を取りやめている施設もありますので、黒部・宇奈月温泉観光局の公式Webサイトを確認することをおすすめします。

体験あり学びありの富山キャンプ! 周辺施設にも足を延ばして家族の思い出作り

筆者撮影

広大な田園風景もさることながら、海あり山あり温泉あり...さらに普通の遊びとは違ったヒスイ探しや薬作り体験など〝学びながら遊べる〟魅力いっぱいの富山県。大人も子どもも満喫できますよ。

子どもが小学校高学年になってくるとキャンプなどの自然遊び以外にも何かやりたいと言うようになるので、紹介した施設は大変おすすめです。

富山では白エビやホタルイカなど、北陸ならではの海産物を楽しむこともできるので、移動の合間やキャンプのバーベキューで味わってみるのも良いのではないでしょうか。

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