阪神は9日のヤクルト戦(甲子園)に3―13で惨敗。今カードを1勝2敗と負け越し、2位・巨人とのゲーム差は2にまで詰まった。
自軍の拙守と拙攻が重なった初回の攻防が全てだった。先発マウンドを任されたのは、優勝争いのキーマンとして満を持して今季初の一軍登板となった左腕・高橋。だが初回だけで6本の長短打を集中され5失点と最悪の立ち上がりになってしまう。この回は大山とサンズがそれぞれ失策をマーク。リーグワーストの72失策を記録している阪神の守備難も左腕の足を引っ張る形になった。
その裏阪神は近本、中野らの連打で一死満塁のチャンスを迎えるも、続くサンズと大山は空振り三振と遊ゴロで凡退。絶好の得点機を逃し、相手に握られたゲームの流れを取り戻すことにも失敗した。
藤浪、岩貞らの中継ぎ陣も悪い流れを食い止められずに大量失点を喫した。投打ともにほぼいいところなしの惨敗劇に矢野監督も終始不機嫌。「高橋はいい時の状態ではなかった。遥人本来(の投球)ではなかった。初回の守備? 締まらんね…」とぶぜんとした表情。登板2イニング目から突如3四球と崩れた藤浪についても「それはもう本人に聞かないと分からん」とバッサリ切り捨てた。