【新日本】棚橋がエースの決意!G1初戦の「黄金カード・オカダ戦」を起爆剤に

2012年6月、大阪での棚橋VSオカダは「プロレス大賞」ベストバウトを獲得した

新日本プロレスのIWGP・USヘビー級王座を保持する棚橋弘至(44)が、「G1クライマックス」(18日、エディオンアリーナ大阪で開幕)におけるエースの使命を明かした。Bブロックにエントリーされ、初戦(19日、大阪)でいきなりオカダ・カズチカ(33)との天王山を迎える。2012年2月の大阪大会で誕生した〝黄金カード〟を、コロナ禍に苦しむ団体の起爆剤にする決意だ。

4日のメットライフドーム大会で飯伏幸太の挑戦を退け初防衛に成功した棚橋は、US王者としてG1に参戦する。Bブロックではマークを受ける存在となるが「名古屋のKENTA戦、ドームの鷹木(信悟)戦、LA(ロサンゼルス)の(ランス)アーチャー戦、メットライフの飯伏戦と、シングルを4つやってきているので。その延長線上の試合勘でいける。コンディション面でもそうですし、この1~2か月の経験値としては参加選手の中ではアドバンテージかなと」と自信をのぞかせた。

同ブロックのライバルには、今大会での捲土重来を期するオカダと、ポテンシャルを高く評価する昨年の準優勝者・SANADAの名前を挙げた。とりわけオカダとの初戦はいきなりの天王山と位置づける。

「やっぱり大阪の試合がリーグ戦を占う意味で重要になってくるかな。お互いコンディションのいい状態で、初戦にいけるという喜びはありますね」と2019年のG1公式戦(テキサス州ダラス)以来となるシングル戦に闘志を燃やした。

今回のオカダ戦に対しは特別な思いを抱いている。大阪は12年2月と同6月の2度にわたりオカダとIWGPヘビー級王座をかけて戦った会場だ。1度目は当時の絶対王者・棚橋が凱旋帰国間もないオカダに衝撃的な敗北を喫し「レインメーカーショック」と称された。2度目は激闘の末にリベンジを果たし、同年度の東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」ベストバウトを獲得した。

「連続防衛記録をつくった11年から新日本の業績が少しずつ上がってきて、12年にブシロード体制になってポーンと跳ねるわけじゃないですか。その年の象徴的なカードが棚橋対オカダだった。今このコロナ禍の状況で、もう一回新日本を動かすような試合を大阪で始めたいんです。今度は〝逸材ショック〟ですよ。あのショックはインパクトの部分でまだペイバックできてないので、9年越しのリベンジします」

15年、18年と3年周期でG1制覇を果たしている棚橋にとって、21年は優勝の法則が当てはまる。大会最多となる20年連続出場を果たす大エースは、コロナ禍で苦境が続く団体を明るく照らす太陽となれるのか――。

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