韓国紙「与党有力候補に不正世論操作の痕跡...警察が捜査」 中国や日本の関与説も浮上

韓国の新聞と市民放送局が共同で調査したところ、韓国与党大統領候補の支持者らの間で、組織的・機械的な投稿がいくつも確認されたという。また、それら投稿の裏には、日本の右翼勢力の資金提供が存在するとの見方まで報じている。

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京畿新聞は8日、市民放送局「開かれた共感tv」との共同取材記事である『日本の極右の扇動を受けた《コメント工作》···右翼を超え進歩陣営まで広がった《魔の手》』を掲載し、コメント操作が疑われる10個のIDを追跡したところ、与党の有力大統領候補である李洛淵前代表に賛辞を送るコメントIDが、同じく与党の有力候補である李在明京畿道知事への誹謗中傷コメントのIDと多く重なると明らかにした。

同紙は、「ポータルサイトに掲載された記事にマクロを使用したコメントで不適切な世論を形成する、いわゆる《コメント作業》は、一言で重大な犯罪行為だ」とし、「それらIDを精密に追跡した結果、特定の1人が作成したという状況が多数発見された」と強調した。

これらコメントは「朝早くから整然と定期的にアップロードされている」とされ、「1分を目安に投稿された記事件数は約5~8件であり、内容もすべて1行だった」という。

現在、京畿道南部警察庁サイバー捜査隊は、マクロ操作が疑われる8つのIPと関連捜査を進めているという。IDのなかには中国のIPと疑われるものもあり、中国公安の協力を要請しているとのこと。ただし、対象が有力大統領候補であることから「警察の立場としては緊張する状況である」と伝えた。

同紙は一方で、このようなマクロコメント操作に「日本極右の資金が投入されたという衝撃的な情報提供を受けた」と報じた。「情報提供者は、国家情報院出身の民間コメント作戦チームがまだ存在しており、現在、彼らの最大の金脈は、日本の右翼という立場を強調した」と伝えている。

情報提供者A氏は、日本のある財団などが韓国の右翼団体や右翼コメント部隊を支援していると述べたとされ、その目的は、日本の戦争犯罪の痕跡を消したり美化したりすることであると指摘。資金は韓国極右だけでなく、日本の国益に役立つ韓国与党の候補にも支援されるとの趣旨を伝えられた。

同紙は、「まとめると、日本政府と日本の極右団体が韓国の右翼団体を後援する次元を超え、進歩のポジションを偽装したまま進歩団体を後援する方式で、日本の極右勢力に有利な進歩政治家までに支援の幅を拡大しているということだ」と分析した。

事実であれば「メガトン級」の情報である。しかし、大統領選挙を前に様々な思惑で情報が流れる可能性も無視できない。先月、MBCの有名調査番組「PD手帳」は、国家情報院が日本の右翼勢力を支援していたとの番組を予告し話題となったが、いざ放映されてみると、時系列や事実関係に曖昧さが目立ち、話題は立ち消えてしまった。

続報が待たれる。

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