森保ジャパンにレジェンド苦言 釜本氏「見ない方がよかった」 ラモス氏「もっと愛国心を」

試練を迎えている森保監督(東スポWeb)

森保ジャパンを巡って日本サッカー界の大御所たちの間で大紛糾だ。日本サッカー協会は10日に創立100周年を迎え、千葉県内で記念式典を開催した。重鎮が顔をそろえる中、話題となったのがカタールW杯アジア最終予選を戦う森保ジャパン。戦いぶりに賛否両論あったが、代表に対して異例とも言える厳しい意見が目立った。その背景にあるものとは――。

森保ジャパンは最終予選の初戦オマーン戦(2日)で、ホームで屈辱の敗戦。7日の中国戦も勝つには勝ったが、1―0の辛勝で物足りなさが目立った。ファンやサポーターからは森保一監督(53)に対する批判が高まっているが、日本サッカー界を支えてきた大御所たちからもさまざまな意見が飛び出した。

元日本代表監督の岡田武史氏は「森保とはよく話もするし、彼の気持ちが分かる。いろんなプレッシャーの中で力を出せるかどうか。なんとか乗り越えてほしいという思いで見ていた」と同じ重責を経験した立場から後輩指揮官を擁護。元日本代表FW三浦知良(横浜FC)も「最終予選というのは僕も経験しているが、本当に大変な試合で1試合も余裕を持って勝てる試合はない。毎回、気を引き締めて応援するほうも同じ気持ちでいられれば」とエールを送った。

一方で、厳しい声も出た。レジェンドの釜本邦茂氏は「この前の中国との(日本時間8日午前)0時からの試合を見ていたけど、2時間見ていて本当に疲れた。あれだったら見ないほうがよかった。見る人にそういう思いをさせないような迫力のあるサッカーをしてほしい」と〝喝〟だ。さらにラモス瑠偉氏も「今の選手たちはプレーはうまくなっているけど、もうちょっと愛国心があれば」としたうえで「中国戦は良くなかったね」と勝利した試合でも内容に苦言を呈した。

重鎮たちの言葉が辛口になるのも無理はない。森保ジャパンが低調なままもしW杯出場を逃すことがあれば、日本サッカー界にとって一大事。オマーン戦で低視聴率を記録したように人気低迷が懸念される中、注目を集めるW杯の出場まで消えれば〝ライト層〟からの関心は薄くなり、サッカー人気の低迷に拍車がかかる恐れがあるのだ。

日本サッカー界の大御所たちからの〝愛のムチ〟に森保ジャパンは応えられるか。

© 株式会社東京スポーツ新聞社