世界最大の果実「召し上がれ」 コーン君、勢いよくパクリ 東南植物楽園が寄贈

 【名護】東南植物楽園(沖縄市)は10日、名護市のネオパークオキナワに世界最大の果実「パラミツ」を寄贈した。1個で約10キロの重さがある。ネオパークオキナワで飼育するジャコウネコ科のビントロングのコーン君(4)に餌として与えられた。10日に贈呈式がネオパークオキナワで開かれ、昨年高知県から来園したコーン君が勢いよく果実を平らげた。

 パラミツはクワ科パンノキ属の常緑高木で、インド原産。東南アジアやブラジルなどで栽培されている。東南植物楽園では約50年前の開園当時から観賞用として栽培している。

 同園では夏場に熟して落ちた実のほとんどを廃棄していたが、学芸ガイド部の玉城常智さんの調べでビントロングがパラミツを食べることが分かり「コロナ禍で餌代に困っているネオパークに」と寄贈を決めた。

 ビントロングはインド北東部などに生息する、ジャコウネコ科最大の動物。国際自然保護連合(IUCN)が定める絶滅の恐れがある野生生物のリスト(レッドリスト)で「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されている。

 ネオパークオキナワの神田有希佳さんは「これを機にコーン君のことも見に来てくれたら」と述べた。

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