【カーリング】「追いついた方が有利」父の呪文が藤沢五月を後押し 「今は勢いづいている」

ストーンを投じる藤沢五月(代表撮影)

意地を見せつけた。来年の北京五輪へ向けたカーリング女子日本代表決定戦(12日、北海道・稚内市みどりスポーツパーク)の第4試合が行われ、2018年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレ(LS)は、日本選手権覇者の北海道銀行に8―5で勝利。通算成績を2勝2敗とし、逆王手をかけた。

ついに流れを引き寄せた。12日の第3試合で初白星を飾ったLSは、第4試合も第1エンド(E)にきっちり2点を先取。第2Eに同点とされたが、6―5で迎えた第9Eに2点をスチールし、終盤に突き放した。スキップ・藤沢五月(30)は「楽しかった。今日の試合は中盤から接戦になって、これで勝てたら絶対に流れが来ると思ってやっていたので、この勝ちは大きい」と手応えを口にした。

今大会は3戦先勝方式。2連敗で一時は崖っぷちに立たされたが、家族の存在が藤沢をプラスの方向へ導いた。藤沢は大会期間中に家族とオンライン通話を実施。父・充昌さんから「追いついた方が有利と呪文のようにずっと言ってくれていた」とアドバイスを受けたといい「本当にそんな状態になっているので、今の勢いのままLSの根性を最後まで見せたい」と笑みを浮かべた。

大会前にはメンタルトレーナーから「一番勢いがあるのは2敗してから2勝したときだよ」と言葉をかけられた。藤沢は「正直2敗すると思っていなかったので、そうなんだって軽く受け流していた」と苦笑いを浮かべながらも「今はその通りに勢いづいている」とニヤリ。奇跡を起こす準備は整ったようだ。

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