【ノア】12年ぶりリーグ戦出場の武藤 N―1開幕戦で杉浦と30分フルタイムドローの死闘

杉浦にシャイニングウィザードを決める武藤

ノアのシングルリーグ戦「N―1 VICTORY」が12日後楽園大会で開幕。武藤敬司(58)とGHCナショナル&ゼロワン世界ヘビー級王者・杉浦貴(51)のAブロック公式戦は30分フルタイムドローに終わった。

全日本プロレス時代の2009年チャンピオン・カーニバル以来、実に12年ぶりのリーグ戦出場となった武藤は、いきなり優勝候補の一角・杉浦と激突。「一番最初がヤマ場だよ」と語っていた一戦は、互いに一歩も譲らぬ展開が続いた。

低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー、足4の字固めと足への集中砲火を浴びせた武藤は、残り時間5分を切ったところでシャイニングウィザードを連発し勝負に出る。だが追撃の閃光弾を防がれるとランニングニーを浴びフロントネックロックで捕らえられてしまう。意地でギブアップは許さない武藤は、五輪予選スラムでマットに叩きつけるもカウント2で返す。さらに杉浦が狙った2発目の五輪予選弾をなんとか阻止したところで、時間切れのゴングが鳴らされた。

死闘の末に勝ち点1を手にした武藤はコメントスペースには姿を現さずにスタッフがコメントを発表。「コメントする気力がありません。次の試合からまた頑張ります」と、疲弊した様子がうかがい知れた。

一方の杉浦は「前半、中盤、腕攻めと足攻めで時間を稼がれたよね。あの人のペースでやっちゃうと、ズルズル持っていかれちゃうな」と反省。4ブロック制のリーグ戦での引き分け発進には「試合数が少ないんでね。3試合でしょ? ちょっと負けに等しいよね。全部勝っていかないと、たぶん生き残れないリーグ戦だと思うから。まあ、あと2試合落とさないでいくしかない」と危機感を強め、残り全勝を誓っていた。

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