ポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド(36)は、11日に行われたホームのニューカッスル戦で2ゴールを挙げ自ら12年ぶりのマンチェスター・ユナイテッド復帰初戦を祝った裏で、過去の騒動を蒸し返す活動がなされていた。
英紙「サン」によると、本拠地のオールド・トラフォード上空で一機の飛行機が「#キャスリン・マヨルガを信じる」とのメッセージをなびかせて飛んでいたという。この名前を聞いただけでわかる方もいるだろうが、過去にC・ロナウドから性的暴行を受けたと主張するマヨルガさんを支援する団体が「観客にアピールするため」に起こした行動だった。
過去をさかのぼると、マヨルガさんは2009年に米ラスベガスのホテルでC・ロナウドから暴されたと訴えたが、翌10年に和解。C・ロナウド側が、刑事訴訟を起こさないことを条件に約27万ポンド(約4100万円)を支払うことで合意した。C・ロナウドの弁護士は後に、支払いは暴行を認める趣旨ではないとした上で「彼の名声を破壊しようとする試みを避けるためだ」などと説明していた。
ところがマヨルガさんは、18年に「#Me Too」運動に触発されてラスベガスで巨額の賠償金を求めて民事訴訟を起こしていた。Cロナ本人は18年当時、SNSで「僕に対する告発を断固否定する。性的暴行は僕が信じる全てのものに反する忌まわしい犯罪です」とコメント。すでに世間には忘れかけられている騒動だったが、世界中の注目が集まった一戦が利用されてしまった格好だ。