20歳で銃殺された米人気ラッパーに「墓荒らし」報道

ポップ・スモークの母・オードリーさん㊧(ロイター)

20歳で銃殺された人気ラッパーの墓が荒らされたと報じられ、米音楽シーンが騒然となっている。

米ニュースサイト「TMZ」が伝えたところででは、米人気ラッパーで昨年2月に強盗から銃撃を受けて亡くなったポップ・スモークさん(享年20)の墓が完全に破壊された状態になっていたという。

同サイトは、ニューヨーク州ブルックリンにあるグリーンウッド墓地で撮られたという写真を掲載。「この墓地は2020年初頭に殺害されたラッパーが埋葬され、安らかに眠っている場所。ご覧の通り…めちゃくちゃになっている」と報じた。

確かにその写真では、霊廟(れいびょう)外壁の大理石のプレートが割られた無残な状態。さらには「最悪なのは、地面に引きずった跡が残っていることだ…そして霊廟の向かいにあると言われる別の写真は、犯人が実際にポップ・スモークの墓の中に入ったかもしれないことを示している…何かを引き抜いたか、引き抜こうとしたのかもしれない」と伝えた。

同サイトはひつぎが墓の中にあったか、無傷だったかは不明とし、目撃者の話では同墓地の警備員は墓荒らしがあったことを知らなかったという。現在は墓のプレートが取り換えられ、周辺には注意テープが張られており、その写真も掲載された。

この「TMZ」の報道を人気ヒップホップサイト「XXL」が引用する形で報じた。ポップ・スモークさんの楽曲は死後もリリースされ、現在も人気は衰えておらず、その墓荒らしは音楽業界を震撼させる事態となっている。

ブルックリン出身のポップ・スモークさんは「ドリル・ミュージック」の新進気鋭ラッパーとして活躍。低音ボイスで激しくラップするスタイルと、ヒット曲「Dior」で一躍スターの仲間入りを果たした。「ブルックリン・ドリル」の第一人者として、これからというときに滞在先のロサンゼルスで強盗から銃撃され亡くなった。遺作となったデビューアルバムは、ビルボードチャートを筆頭に世界各国で1位を獲得。音楽性も高い評価を受けており、「早世の天才ラッパー」として知られていた。

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