記録的な大雨による被害から1カ月が経過しました。いつ日常を取り戻せるのかー。自宅を失った被災者は不安を抱えながら過ごしています。
8月の大雨で土砂が流れ込み、10棟以上の建物に被害が出た広島市西区田方。
災害から1カ月、道路を覆っていた土砂のほとんどは撤去され、徐々に以前の風景を取り戻していますが、土砂が流れ込んだ住宅では今も復旧作業に追われる住民や災害ボランティアの姿がありました。
自宅が被災した近藤敏昭さん(72)。2階に避難して無事でしたが1階に大量の土砂が流れ込みました。
「様子を見に来た時にはこれはもう住めんなと直感的に感じましたけどね。情けないというのとどうしようかという気持ちが入り混じっている」
砂の撤去はほとんど終わったものの、35年間住み続けた自宅は全壊と判定されたため取り壊しを決めました。
「住みやすかった、35年住んだからね。今更新しいところへ行くというのも・・・建て直そうかな・・・」
一時的に娘夫婦の家に身を寄せていますが、新たな住居はまだ決まっていません。
「今後どうなるかという心配と不安がある。(土砂を撤去し)見た目はきれいになったんですが、なかなか心の中までは平坦にならないです」
日常をいつ取り戻せるのか。被災者にとって先の見えない日々が続いています。