2011年ナ・リーグMVPのライアン・ブラウンが現役引退を発表

日本時間9月15日、事実上の引退状態にあったライアン・ブラウン(元ブリュワーズ)が正式に現役引退を発表した。ブラウンによると、ブリュワーズで現役を続行するチャンスがあるかどうかをずっと探っていたものの、「現役選手として正式に引退することを決めた」という。ブリュワーズ一筋で14年間プレーしたブラウンは352本塁打の球団記録を保持。2007年ナ・リーグ新人王、2011年ナ・リーグMVP、オールスター・ゲーム選出6度など輝かしい実績を残した一方、2013年には薬物問題による出場停止処分を受けた。

ブラウンは今年11月に38歳の誕生日を迎える。2013年に出場停止処分を受けたあとは全盛期ほどの打棒を見せることができず、60試合制の短縮シーズンとなった昨季は39試合に出場して打率.233、8本塁打、26打点、1盗塁、OPS.769という成績。無観客で行われた試合がブラウンにとっても現役ラストゲームとなった。ブリュワーズはブラウンの功績を称え、日本時間9月27日に行われる今季のホーム最終戦で引退セレモニーを開催する予定だ。

ブラウンは現役引退について「今の感情を要約するのは不可能だが、一番感じていることは感謝というシンプルなものだ」とコメント。輝かしいデビューを飾った2007年からポストシーズンに進出した2020年まで14年間にわたってともに戦ってきたチームメイトやコーチ、スタッフ、友人、そして家族への感謝を述べた。

球団史上4位となる1766試合に出場したブラウンは、本塁打の球団記録を保持しているだけでなく、ロビン・ヨーントに次いで球団史上2位となる408二塁打と1154打点を記録。また、通算2500打席以上の打者として長打率.532とOPS.891はプリンス・フィルダーに次ぐ球団史上2位の数字である。さらに、球団史上7度のポストシーズン進出のうち5度に貢献した。

昨季終了後にFAとなり、現在に至るまで無所属の状態が続いていたブラウン。ブリュワーズで再びプレーする機会をうかがっていたが、14年間のメジャー生活に幕を下ろした。

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