WorldRXラトビア戦で、元王者マティアス・エクストロームが『セアト・イビーザ』をドライブへ

 9月18~19日にラトビア・リガでの“ダブルヘッダー”戦が予定されているWorldRX世界ラリークロス選手権の第4/5戦に向け、2016年の世界王者であるマティアス・エクストロームがALL-INKL.COM・ミュニッヒ・モータースポーツに電撃加入し、セアト・イビーザRXスーパーカーのステアリングを握ることが決定。ティモ・シャイダーのチームメイトとして、元DTMドイツ・ツーリングカー選手権チャンピオン経験者が並び立つ、豪華ペアリングが実現した。

 WorldRXキャリア通算58戦に出場し、ワールドチャンピオン獲得と3度のシリーズランキング2位を記録するタレントは、このカテゴリーで最後に勝利を飾ったリガのトラックにふたたび舞い戻り、通算13勝目を懸けた勝負に挑む。

 リガの高速トラック、ビチェルニエク国際スポーツベースのイベントに過去5回のエントリー経験を持つエクストロームは、そのすべてで優勝と2位のいずれかを記録するなど相性の良さを見せつけており、フル参戦を休止している2021年の初ドライブ、そして自身初のマシンとなるにも関わらず「リガに行けることにとても興奮している」と意気込みを語った。

「いくつかの理由により、ALL-INKL.COM・ミュニッヒ・モータースポーツで戦う機会を得ることになった。大前提として、最近はクルマ(イビーザ)のパフォーマンスが非常に良くなっていると思うし、代表のレネ・ミュニッヒは前戦(フランス・ロエアック)のEuroRX1で自身初優勝を飾っているからね」と続ける43歳の元DTM2冠王者。

「そして第2に、僕はリガのトラックが本当に好きなんだ。それがダブルヘッダーの週末になるという事実は、トラックでの時間がたくさんあることを意味する」

「そしてもっとも重要なことは、RXスーパーカーをドライブすることは、僕自身のレース活動のために可能な限り最高の“エクササイズ”になるんだ。600PSとほぼ1000Nmを発揮するマシンは、ドライビングやレース感を養う意味で最速のクルマと言っていいだろうね」

ティモ・シャイダーのチームメイトとして、DTMドイツ・ツーリングカー選手権チャンピオン経験者が並び立つ、豪華ペアリングが実現した
フランス・ロエアックのEuroRX1で自身初優勝を飾った代表のレネ・ミュニッヒ

■確実に進化を遂げているセアト・イビーザRXスーパーカー

 改めてエクストロームは、こちらも2冠を獲得するDTMでの元チームメイトとタッグを組む週末に向け「チームがトロフィーを獲得するため、現地でできる限りのことをするつもりだ」と抱負を述べた。

「彼らは長い間戦ってきているし、本当にそれに値するチームだからね。今週末、その目標を達成するチャンスは“2台”になるわけさ」

 そのエクストロームの言葉どおり、セアト・イビーザRXスーパーカーは今季確実に進化を遂げており、シャイダーは開幕戦のスペインと前戦フランスで表彰台を争う活躍を演じている。チームマネージャーのドミニク・グライナーは、リガで加入するこの“ニューフェイス”がチームをさらに大きな成功へと駆り立ててくれると確信している。

「マティアス(・エクストローム)を我々のチームに暖かく歓迎したい」とグライナー。

「今週末、チームの全員がマンディー(・アウグスト/EuroRX1参戦中)、ティモ、マティアスがステアリングを握るのを楽しみにしているんだ。フランスでのレネの大成功の後、我々は皆、ラトビアのイベントに非常に意欲的なんだ!」

 一方、今季カレンダーの最後から2番目のイベントにスケジュールされていたポルトガル・モンタリグレの1戦は、観客動員数を最大化するため、1週間前倒しとなる10月16~17日の週末にスライドすることが発表されている。

「最近はクルマ(イビーザ)のパフォーマンスが非常に良くなっていると思う」と、マティアス・エクストロームも期待を寄せる
2021年は新生エクストリームEシリーズにABT CUPRA XEから参戦中のマティアス・エクストローム

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