横浜IR誘致「経過を振り返ることが必要」 山中市長、総括の意向

カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を想定していた山下ふ頭=同市中区

 横浜市の山中竹春市長は17日の定例会見で、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致撤回に関し、「残務処理をして終わりということではなく、これまでの経過を振り返ることが必要」と述べ、誘致を巡る過程を市として総括する考えを示した。

 山中市長は、IRの専門部署を10月1日に廃止することに触れ、これまでの事業の検証について「誘致に至る経緯を可能な範囲で検討したい」と強調した。

 また、2021年度予算に計上しているIR関連事業費約3億6千万円については、「8割程度が執行済みもしくは執行予定と認識している」と説明。事業費の減額補正に向けて「11月をめどに、金額の精査を行いたい」と述べた。

 山中市長は10日の所信表明演説で、IRの誘致撤回を宣言した。

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