〈じょうえつレポート〉新型コロナウイルスワクチン集団接種 10月10日終了へ 妙高市  当初計画より早く 想定上回る接種率

 妙高市の新型コロナウイルスワクチン接種はこれまで順調に進んできた。接種率は想定より高いという。希望する市民への集団接種は、当初の計画より2週間早く、10月10日に終えることになっている。(報道部・伊部正之記者)

 妙高市の接種対象は12歳以上の約2万8800人。接種は他の自治体と同様に、65歳以上の高齢者(約1万1800人)から行った。4月26日に施設接種、5月10日に集団接種を始めた。

ブース内でワクチン接種(妙高高原メッセ)。5月10日に始まった集団接種は5カ月で終わることになる

 65歳以上の集団接種は新井、妙高、妙高高原地域の公共施設(計3会場)で行い、1日の接種枠(240~1200人)を設定して医療・事務従事者を確保した。

 同市の集団接種は「指定方式」。国からの米ファイザー製ワクチンの供給が確定次第、接種日時と会場を指定した案内を順次発送した。

 接種を希望しない場合や日時の変更、かかりつけ医での個別接種を希望する場合に対応するコールセンターも開設した。

 希望する65歳以上への接種は7月24日に完了し、1、2回目の接種率はそれぞれ90%台前半に。集団接種では町内会単位で日時を同じにしたことや、無料送迎バスを運行したことが接種率向上につながったとみられる。

 予約方式でなく、指定方式にしたことも良かったとみられ、市健康保険課の今井一彦課長は「安心して接種を待っていただけたと思う」と話す。

 同様に指定方式とした64歳以下の集団接種は年齢区分を設けて順次行っている。優先接種の57~64歳は8月1日に、23~56歳は9月12日に希望者への2回接種を終え、接種率は約7割という。

 妙高市ではまた、市内在勤の教職員、保育士を独自に優先接種の対象としていた。

 市によると、接種が順調に進んでいることから、ワクチン(ファイザー)が優先的に配分されたという。このため多くの年齢で、当初示されたスケジュールより接種が前倒しとなり、30代の市民は「早く打ち終わって良かった」と安どしていた。

 年齢区分で「最後」の19~22歳や、未接種だったが接種を希望する市民への集団接種は10月10日に終える予定。19~22歳では、当日キャンセルでワクチンが余った場合に事前登録制で接種を受けられるようにしたり、前倒しを可能にしたりした経緯がある。

 一方、小中高生は、12~15歳は医療機関での個別接種、16~18歳は個別か集団接種の選択制で行い、接種率は8月末時点で約7割という。

 市は、接種率が高いとはいえない中学生を対象として、無記名で意向調査を実施。個別接種の継続に向けた協議を医療機関と行っている。

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