ロッテ「優勝M」22日にも点灯 ぬか喜びできないウラに深刻 “西武アレルギー”

優勝へ一気にスパートをかけたいロッテ・井口監督だが…

悲願のリーグVに向け最後の「関門」は超えられるのか…。パ・リーグ首位を走るロッテが20日、日本ハムを1―0で下して2連勝。2位・オリックスが同日の西武戦で敗れたため、ロッテは最短で22日に優勝マジック「22」が点灯する。

チームは五輪中断後の後半戦に入り勢いを増している。特に9月は絶好調で、すでに16試合を終え10勝3敗3分と大きく勝ち越し。優勝争いの重圧にも負けず2位に3・5ゲーム差をつけ、最後の追い込みに入っている。

となれば悲願のリーグ優勝はもはや決定的と思われがちだが、実はそうとも言い切れない。ロッテは苦手意識が強い西武との対戦を、まだ6試合も残しているからだ。

パ・リーグを知るファンなら周知の事実だろうがロッテはここ数年、とにかく西武に苦しめられている。今から5年前の2016年シーズンに13勝11敗1分で勝ち越したのを最後に、チームは17年から昨季まで「4年連続負け越し」という屈辱を味わっている。

今季も例外ではなく、他のパ4球団には全て勝ち越しているものの、西武だけには19試合で6勝9敗4分。なぜか負け越しを許しているのだ。ロッテはこの「西武アレルギー」を克服しなければ足をすくわれる可能性は否めない。

ある西武のOBもロッテが持つ西武への苦手意識をこう話す。「チーム力では、ここ数年を見る限り断然でロッテの方が上です。でも、西武は打線が強力ですからね。ロッテ投手陣はどうしても一発を警戒してしまう。その結果、四球を与え、最終的に失点を許してしまうパターンが多い。この投手陣の姿勢を変えないと、リーグ優勝が遠のいてしまう可能性はあると思います」

ロッテは今季西武に与えた与四死球が計70個。これは他の4チームに与えた数字と比べると最も多い。現在西武はリーグ5位に低迷しているものの、やはり侮れない天敵であることは間違いない。

鴎は今後も獅子の遠ぼえに苦しむのか。それとも戦いを挑み撃破するのか。ロッテ優勝の「カギ」は西武が握っていると言っても過言ではない。

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