勝因は「チーム力」にあり。カーリングの混合ダブルス日本代表決定戦最終日(20日、北海道・稚内市みどりスポーツパーク)、決定戦の第2試合で松村千秋(中部電力)、谷田康真(コンサドーレ)組は、吉田夕梨花(ロコ・ソラーレ=LS)、松村雄太(コンサドーレ)組に8―7で勝利。予選を含めた対戦成績を3勝1敗とし、北京五輪切符をかけた世界最終予選(12月、オランダ)への出場を決めた。
役割分担がかみ合った。LSの藤沢五月とのペアで日本選手権を2度制した山口剛史(SC軽井沢クラブ)は大会前から松村、谷田組を高く評価し「谷田選手は、国内トップクラスのスイープ力がある。そのスイープを使うことで精度をかなり高く上げることができるし、松村選手はプレッシャーの中でもしっかり投げられるタイプなので、そこも強みになる」と分析。この日も2人の長所が随所に垣間見えた。
3―6で迎えた第6エンドでは、パワープレーを選択。重圧のかかる中でも、最終投を担う松村のドローショットを谷田がスイープできっちりハウス内に寄せ、4得点を奪取。一気に流れを変えた。試合後には、松村が「どこまでも持ってくるスイープで全部決めてくれそうな感じだった」と絶賛し、谷田も「僕の厳しい要求にも最後まで応えてくれた」と感謝。コンビプレーが引き寄せた逆転劇だった。
今後は世界最終予選で上位2チームに入れば、北京五輪代表に内定する。簡単な道のりではないとはいえ、松村は「ここからは本当に負けられない戦いが続く」と気合十分。世界の舞台でも2人の力で白星を積み重ねる。