「ルール徹底不十分だった」 2年ぶりに開設した藤沢の海水浴場 来夏に向け課題改善へ

 今夏、神奈川県藤沢市内の3海水浴場(片瀬西浜・鵠沼、片瀬東浜、辻堂)が2年ぶりに開設されたことを巡り、市は21日、来夏に向け県のガイドラインや市の海水浴場ルールの見直しも含め、海岸管理者の県や市と組合それぞれの役割分担を明確化し、課題解決に取り組む方針を明らかにした。

 今夏はシーズン中に新型コロナウイルスが急拡大。各海水浴場組合が営業時間の短縮や酒類提供停止、途中休場と対応に追われた。この経験を踏まえ、あらかじめ感染状況の変動を念頭に置く対応策を示すなど、来夏以降の海水浴場運営に反映させる。

 また、緊急事態宣言発令後、3海水浴場の休場決定が県内で最後になったことについて、市は「従業員の雇用調整など閉鎖に伴う課題整理をする必要があったことから、組合内での合意形成に一定の時間を要した」との認識を示した。

 海水浴場が開設されたことで「海や浜における来場者の安全が確保でき、秩序が維持されるなど、一定の役割を果たした」とする一方で、「砂浜で飲酒や一部海の家でルールの徹底が不十分だった」とも指摘。改めて周辺住民の意見を聴く機会を設けるなど、顕在化した課題の改善に努める姿勢を強調した。

 同日の市議会9月定例会本会議で山口政哉氏(市民クラブ藤沢)の一般質問に答えた。

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