10月7日にノーベル文学賞が発表!世界で注目されている日本の小説は?

今、 世界中で日本の小説が読まれていることをご存知だろうか。10月7日にはノーベル文学賞が発表されますが、 日本人作家の受賞もあるか、 注目されている。講談社では海外の賞の受賞作・候補作から最新のベストセラーまで、 世界で人気のある小説を集め、 「世界で大ヒット! 講談社文庫フェア」を開催中。この機会に世界水準の作品にふれてみよう。

『十角館の殺人』綾辻行人

The Decagon House Murders 2015年、 アメリカの「ワシントン・ポスト」で絶賛され、 本格ミステリが「honkaku」というフレーズで紹介された。 2020年の「The Times」「The Guardian」でも、 トリックが「巧妙すぎる」と讃えられ、 話題に。 英語や中国語はもちろん、 フランス語やブルガリア語などにも訳され、 ヨーロッパでは今、 綾辻ブームともいうべき現象が起きている。

『旅猫リポート』有川浩

The Travelling Cat Chronicles 海外版累計部数47万部! 原作は世界16ヵ国で翻訳・発売されており、 イギリス最大書店チェーン・Waterstonesの「The Best Fiction of 2017」に選ばれた。

『密やかな結晶』小川洋子

The Memory Police 2019年度「全米図書賞」翻訳部門最終候補作、 および2020年度「英国ブッカー国際賞」最終候補作。 「英国ブッカー国際賞」が一作品に対して与えられる賞になってから、 小川氏のノミネートは日本人初だった。 Amazon Studioでの映画化も発表され、 より一層の期待が高まる作品。

『ヘヴン』川上未映子

Heaven Breasts and Eggs(『夏物語』)が欧米で絶賛を受けている著者。 本作も2021年に英語版が刊行されるや、 すぐに「ワシントン・ポスト」「ニューヨーク・タイムズ」「インディペンデント」各紙、 および「ニューヨーカー」誌に書評が掲載された。 平成21年度芸術選奨新人賞、 第20回紫式部文学賞受賞をダブル受賞した作品でもある。

『OUT』桐野夏生

Out 2004年、 エドガー賞長編賞に、 日本人作家として初ノミネート! エドガー賞は米ミステリ界のアカデミー賞といわれており、 日本のミステリが海外で注目されるきっかけに。

『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子

Totto-Chan: The Little Girl at the Window 『窗边的小豆豆』 中国で累計部数1430万部突破! 世界で驚異の2370万部突破! 中国では2003年に刊行され、 学校推薦図書になってからは年間100万部ペースで重版が続いた。 21言語に翻訳されている。 不登校を経験した台湾IT担当相、 オードリー・タンの愛読書としても近年話題になっている。

『献灯使』多和田葉子

The Emissary 2018年、 全米図書賞(翻訳文学部門)を受賞! 著者は日本語とドイツ語の両方で創作しており、 ドイツで権威のある文学賞「クライスト賞」を2016年に受賞し、 話題に。 ノーベル文学賞に近い候補者として評価が高い。

『新参者』東野圭吾

Newcomer 加賀恭一郎シリーズ第8作。 中国で東野圭吾ブームが巻き起こり、 『新参者』もミリオンセラーを記録。 2018年に英語版が刊行され、 2019年、 英国推理作家協会が主催するダガー賞翻訳部門の最終候補になった。

『羊をめぐる冒険』村上春樹

A wild sheep chase 1989年に英語版がアメリカで刊行され、 Haruki Murakamiの全米デビュー作となった本作。 当時、 現地版元がアメリカ中の有力書店でウィンドーディスプレイを展開したり、 新聞各紙に広告を掲載したりと精力的なプロモーションを試みた。 むろん、 今、 Haruki Murakamiは世界の誰もが知る作家に。

『嵐のピクニック』本谷有希子

Picnic in the Storm 近年、 作品が海外でさかんに翻訳されている著者。 『嵐のピクニック』と『異類婚姻譚』の中から、 それぞれセレクトして合わせた作品集は「ニューヨーカー」誌、 「ニューヨーク・タイムズ」紙の書評で絶賛された。

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