〝坂本に初回犠打〟の原采配で燃えた巨人・岡本和「ここで三振してムダにするのは…」

初回一死二、三塁で適時打を放った岡本和(東スポWeb)

巨人は久しぶりに打線が大爆発し、22日の広島戦(マツダ)を13―0で勝利した。

2度の打者一巡の攻撃で3回に5点、8回に6点を挙げての圧勝劇。原辰徳監督(63)は「今日は非の打ちどころのないゲームだったと思います」と満足げだったが、初回に2点を先制し、主導権を握れたことも大きかった。しかも、相手の失策と内野安打で無死一、二塁のチャンスをつくり、坂本には送りバントのサイン。坂本もきっちりと1球で決め、岡本和の2点適時打につながった。

指揮官は「3番、4番が良い役割をしてくれましたね」とたたえつつ、初回から坂本に犠打の決断については「先制点というか、流れの中でもらったような一塁、二塁という展開でした。そういうものをより大きなものにしたいなと思いました」と語った。

原監督が主力選手に犠打のサインを出すのは一種の〝勝負手〟。長年、苦楽を共にしてきた坂本は「いつも通りのことだと思いますよ」とクールだったが、主将を犠牲にする形で打席に入った主砲の闘志にはより火がついた。

「やっぱり(坂本)勇人さんが送ってくれたので何とか(走者を)還そうと思いました。ここで三振してムダにするのは…と思ったので」(岡本和)

100打点で足踏みが続いたが、8回の押し出し四球を合わせてキャリアハイを更新する103打点に。逆転Vへ、やはり背番号25の存在は欠かせない。

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