阪神・植田「あえてボールを引き抜かなかった?」好判断でサヨナラ負けのピンチ脱す

阪神が23日の中日戦(バンテリン)に引き分け。3―1とリードした9回に守護神スアレスが2点を失った。

土壇場で白星を取り逃したダメージは大きいが、それでもサヨナラ負けを回避できた背景には9回から守備固めとして左翼の定位置に就いていた植田海内野手(25)の〝好判断〟があった。

1点を返され、なおも一死一、三塁。ここで代打・福留の打球は左翼フェンスを直撃…のはずが、外野フェンスに設置された扉部分の「スキマ」にハマってしまうハプニングが発生。

この事態に植田は、スキマ部分にハマり込んだ白球を取ろうとするも、無理やり引き抜くようなことはせず、バンテリンドームの特別グラウンドルール「打球がフェア地域上に挟まった場合は二塁打とする」の適用をアピール。結果、同点に追いつかれてなおも一死二、三塁でプレーは再開されることになった。

もし植田がボールを引き抜き、プレーを続行していれば…。一塁走者の生還を許し、サヨナラ負けとなっていた可能性もある。スアレスは続く高橋周を申告敬遠し、一死満塁としてから次打者・木下を5―2―3の併殺に打ち取りゲームセット。サヨナラ負けという最悪の展開だけは何とか回避した。

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