【新型コロナ】陽性者「発生届」提出せず、健康観察の対象外に 神奈川県、医療機関に厳重注意

神奈川県庁

 神奈川県は23日、新型コロナウイルス感染者数の発表で、8月に感染が判明した大和市の40代男性が含まれていることを明らかにした。感染者の情報を知らせる「発生届」が医療機関から保健所に提出されていなかったのが原因で、自宅療養者に対する健康観察の対象から漏れていたという。県は医療機関に対し、口頭で厳重注意した。

 県によると、男性は8月10日に感染が分かり、軽症のため自宅療養していた。男性が9月21日に療養期間を終えたことを証明する「療養証明書」の発行を県に求めた際、陽性者の健康状態を記録しているデータベースに履歴が見つからなかったことから発覚した。

 県は自宅療養や宿泊療養する陽性者に対し、LINE(ライン)などを使って日々の健康観察を行っているが、男性は対象となっておらず、血液中の酸素飽和度を測る「パルスオキシメーター」も配布されなかったという。

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