それ、「デートDV」じゃない? 横浜の10、20代対象にLINEで相談受け付け

デートDVに関するLINE相談を周知するため、男女共同参画センター横浜が横浜市内の公立高に配布した広報カード

 恋人に暴力を振るわれる「デートDV」に悩む横浜市内の10、20代を対象に、男女共同参画センター横浜(同市戸塚区)は10月1~15日、無料通信アプリ「LINE(ライン)」による無料相談を行う。若者が相談しやすい環境を整え、早期支援や救済につなげる。

 デートDVには、殴る蹴るといった身体的暴力だけでなく、行動の監視・制限や望まぬ性交、性的画像の送信強要なども含まれる。2018年の内閣府の調査では、女性の5人に1人、男性の9人に1人が被害を経験していた。交際経験のある10代女性の4割強、10代男性の2割強が被害を受けたとの民間調査もある。加害者側から暴力と愛情を交互に受けることで、被害者が自身にも非があると思い込み、被害を認識しづらい面があるという。「別れたら性的画像をばらまく」などと脅されて、被害が長期、深刻化する傾向もみられる。

 こうした実態を受け、センターは若者に浸透している会員制交流サイト(SNS)に着目。2月に10代を対象に、デートDVに関するLINEによる相談を行った。今回は第2弾で、対象を20代にも広げた。常光明子館長は「親や友人をはじめ、周囲が関心を持つことも重要。被害に気付いたら、当事者でなくても相談してほしい」と呼び掛けている。

 対象は横浜市在住・在学・在勤の10、20代で、LINEで友達登録すると、土日を除く午後5時半~8時半にトーク画面で、センターの相談員に相談できる。詳しくはセンターのホームページで。

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