アシストはチームが勝つためだけじゃない─。
バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)川崎は今季から、チームのアシスト数に応じて千円ずつ計上し、川崎市内の子どもたちにボールやゴールを寄贈する活動をスタートする。昨季は1381アシストをマークしており、年間140万円ほどを見込む。
国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の推進に取り組むプロジェクト「&ONE」(アンドワン)の一環。シーズン終了後にサイン入りユニホームのオークションを行い、売り上げを財源とする予定だ。
アンバサダーの篠山は「子どもたちの明るい未来もアシストできる。チームが良い時はパスが流れるように回る。自然とアシストが増えていけば」と説明。今後、ホームページや会員制交流サイト(SNS)で進捗(しんちょく)状況を発信していく。
クラブはファンを巻き込んだ施策も用意した。その一つがホームゲーム全30試合を対象に、来場者一人当たり1円を「かわさきこども食堂ネットワーク」を通じて寄付する仕組みだ。元沢伸夫社長は「ファン全員が(SDGsに)自然と関わることができないか」と飢餓や貧困の社会課題解決に“ファミリー一丸”で取り組んでいく。
川崎市に本社とリサイクル工場を構える日本環境設計との協業も検討しており、「スポーツ×SDGs」のフロントランナーはコート外の活動でも注目を集めそうだ。