メクル第575号 平等な社会実現へのアイデアで最優秀 長崎・真未来塾中学生チーム

(左から)相庭さん、諸藤さん、齋藤さん=長崎市、真未来塾

 全国の参加者が社会問題を考えるオンラインイベント「第7回すららアクティブ・ラーニング」で長崎市平和町の学習塾「真未来(しんみらい)塾(じゅく)」に通う中学生チームが最優秀賞(さいゆうしゅうしょう)を受賞しました。
 今年のテーマは「平等な社会を実現(じつげん)するためのアイデアを考えよう!」。全国から40チームが参加し、課題を解決(かいけつ)するためのアイデアを発表しました。メンバーは西浦上(にしうらかみ)中2年の相庭和花(あいばのどか)さん(13)、青雲中1年の齋藤優輝(さいとうゆうき)さん(12)、長崎大付属(ふぞく)中1年の諸藤遥(もろふじはるか)さん(12)。一時的な松葉づえ生活で相庭さんが体感した、暮(く)らしのバリアーに注目しました。
 車いすで町に出る体験で初めて分かった不便さ、車いす利用者への取材を通して気づいた「車いすの人には無理なのでは」という思い込(こ)み。できるかできないかの2択(たく)ではなく「改善(かいぜん)や協力でどうやったらできるかと発想を変え、選択肢(せんたくし)を増(ふ)やすことが平等な社会の実現につながる」という考えに行き着きました。
 どんなサポートを受けたいのか-。本当に必要なものを知るために、障害(しょうがい)のある人の生活を体験することを提案(ていあん)。また、お手伝いしたい、してほしい人両方が気軽に意思表示(ひょうじ)できる「ヘルプカード」の仕組みやすべての人が暮らしやすい社会をつくるための政治(せいじ)参加など、具体的なアイデアを発表しました。
 継続(けいぞく)的に海辺の清掃(せいそう)などに取り組んでいる3人。齋藤さんは海の生物が好きで「海洋汚染(おせん)の問題についての活動も広げたい」といいます。「思うだけでは何も変わらない。小さなことでもすぐ行動に移(うつ)さなきゃ」と諸藤さん。「人も環境(かんきょう)もきれいにしたい」と目標を語りました。生徒会活動をしている相庭さんも「生徒を巻(ま)き込(こ)んでSDGs(エスディージーズ)(持続可能(かのう)な開発目標)につながることをしたい」と意気込(いきご)んでいます。

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