【ショートトラック】2冠達成の平井亜実 重圧乗り越えリベンジ達成「気持ちの面でも成長できた」

女子1000メートルで優勝した平井亜実(代表撮影)

スピードスケート・ショートトラックの全日本距離別選手権最終日(26日、長野・帝産アイススケートトレーニングセンター)、女子1000メートル決勝が行われ、平井亜実(24=トヨタ自動車)が優勝。前日の1500メートルに続き、2冠に輝いた。

中京大時代の一昨年大会は、1500メートルで頂点に立った一方で、1000メートルは2位に終わった平井。この日は中盤で先頭に立つと、最後までリードを守り抜き、リベンジに成功。「1500メートルに続いて、すごく冷静なレース展開ができた。自分自身がスケートをやってきた中で、成長を感じられる試合だった。2シーズン前は油断や満足していた部分があったが、今回は一歩乗り越えて1000メートルも優勝できた部分は、気持ちの面でも成長できたと思う」と手応えを口にした。

前回の平昌五輪は出場を逃し、昨季も思うような結果を残せなかった。以前は「スケートが好き」の一心で競技を続けてきたが「いろんなプレッシャーも出てきて、自分に自信を失っていた。自分の滑りも分からなくなった」。どん底を味わいながらも、北京五輪シーズンに復調。「必死に練習してきたので、そこが少しずつ自信につながっていった」とひと皮むけた。

五輪初出場をかけた戦いの第一歩として、枠取りをかけたW杯が10月の北京大会からスタートする。「世界のトップ選手と戦いながら、レースの中で成長できる部分もあると思う。今の調子でどのくらいだけ世界との差が縮まっているかをどんどん挑戦したい」と力強く決意した。

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