鷹期待の大砲・リチャード 小久保ヘッドが伝授するホームランバッターの“帝王学”

期待のロマン砲が成長を遂げている(東スポWeb)

期待のロマン砲がチームを勝利に導いた。ソフトバンクが26日の日本ハム戦(ペイペイ)に4―1で快勝。2カード連続の勝ち越しで勝率5割に戻し、3位・楽天まで1・5ゲーム差に迫った。

1―1の同点で迎えた7回、リチャード内野手(22)が決勝アーチを放った。詰まりながらも左翼ホームランテラスに運ぶ5号ソロ。試合後は「1、2打席目を踏まえてヘッドと話をして『こうなると思うよ』みたいなヒントを言われて。企業秘密ですが、打席の中での考え方です。そうしたら本当にいい結果が出ました」。アドバイスをくれた小久保ヘッドコーチへの感謝を口にした。

まさにホームランバッターとしての〝帝王学〟を伝授している。小久保ヘッドはリチャードについて「本当にピュアな子なので。いい声掛けをしながら、いい教育をして、いい階段を上がってほしい」と口にする。細かいミスを指摘するのではなく、大きく伸ばす方針で指導にあたっている。

直近も追い込まれてからの対応力を評価しながらも「本塁打を捨てて三振しないということもできる。ただ、そればかりに味をしめてほしくない」と骨太エール。30本塁打、40本塁打を打てるようになるためのノウハウとして「長距離打者にはツボがある。そこに来たら10スイングのうち、8、9スイングは本塁打に持って行けるように、ツボの精度を磨くことをテーマに練習したらどうか」との言葉を贈ったという。

17試合で打率は1割8分9厘ながら、5本塁打、13打点と勝負強さが光る。工藤監督も「ああいうところの1本でいいんです。あとはブンブン振ってダメなら帰ってくるくらいでいいと思う」。待望の大砲候補が王球団会長、そして小久保ヘッドの見守るもとで着実な成長を遂げている。

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