長崎県五島市玉之浦町の大瀬山周辺では、越冬のため中国大陸に向かうハチクマの渡りが観察されている。
タカ科で体長約60センチ。翼を開いたときの幅は約1.3メートル。地上に降りてハチを食べる。本州などで繁殖し、九州へ飛来。東シナ海に面した大瀬山山頂付近は、国内最後の中継地として野鳥愛好家らの観察スポットとなっており、主に9月中旬から10月上旬にかけて、約700キロ先の大陸へ一気に飛び立つ様子が見られる。
25日も夜明けからハチクマの群れが現れ、旋回しながら徐々に高度を上げて飛び去り、愛好家らが写真を撮影していた。ここ数日は天候にも恵まれ、1日2千羽を超えるハチクマの渡りが確認できたという。
家族で訪れた同市奥浦町の鍋内光留君(8)は見上げながら「頑張って」と声を掛け、「大空に羽ばたく様子がすごかった。近くを飛んだので模様も見ることができた」とうれしそうに話した。
700キロ先の大陸へ ハチクマの渡り 国内最後の中継地 五島・大瀬山周辺
- Published
- 2021/09/27 10:30 (JST)
- Updated
- 2021/09/28 11:22 (JST)
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