〈月間・金正恩総書記の活動〉“すべてが不足する中で大変革” 2021年8月 / 段々式住宅区建設現場を視察

金正恩総書記は8月、3月末以来約5カ月ぶりに平壌の普通江川岸段々式住宅区を視察した。

公開された建設現場の写真には住宅区の輪郭がはっきりと浮かび上がっていた。総書記は、「すべてが不足する中で、大変革が起きた」と高く評価した。

普通江川岸段々式住宅区建設現場を視察する金正恩総書記(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

主席の邸宅があった場所

普通江川岸段々式住宅区は、普通江の川岸に800世帯の近代的な住宅を建設するプロジェクトだ。3月末の着工以来、今年中の完工を目指して急ピッチで建設が進められてきた。

8月21日発朝鮮中央通信によると、建設現場の各所を見て回った金正恩総書記は、「すべてが不足し困難な中でも、建設者の愛国忠誠心によって普通江川岸地区に140余日前の面影が見られない大変革が起きた」と満足を示し、一帯の行政区域の名を「瓊楼(キョンル)洞」と名付けるよう指示した。「美しい玉の楼閣」という意味が込められている。

普通江住宅区は、着工当初から最高指導者の「肝いり」の建設事業として知られていた。

3月末、金正恩総書記は建設予定地を訪れ自ら構想を示し、その直後にもう一度現地を視察した。ほぼ同時期に着工した平壌市1万世帯住宅建設とは別途に、朝鮮労働党中央委員会が直接建設を進めていくことが明かされている。

「2020年代を象徴する建設」と謳われている平壌市住宅建設と一線を画すほど、党中央が重視する普通江住宅建設。その理由の一端を示す、同地区に秘められた事実を労働新聞5月8日付が初めて公開した。

同紙によると同地区には金日成主席(朝鮮建国の父・金正恩総書記の祖父)が1977年まで暮らしていた邸宅がある。「5号宅」と呼ばれ、主席は錦繍山議事堂(現在の錦繍山太陽宮殿)ができる前まで長らくここで生活していたという。

金正恩総書記は、主席が暮らした邸宅を撤去して国家機関や文化会館のような公共建物を建てれば人民たちが淋しく思うだろう、公共建物ではなく人民が使う住宅を建設しようと述べた。

そして、「5号宅」を撤去してこの区域に現代的な段々式住宅を建設し、人民たちに贈るということを知れば、主席も喜ばれるだろう、主席がわれわれのためにこの良い立地をあえてとっておいた気がすると話したという。

普通江川岸段々式住宅区の完成予定図(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

青年たちを激励

朝鮮の青年節(8月28日)に際して金正恩総書記は、社会主義建設に志願した青年たちに祝賀文を送ったほか、青年節祝賀行事の参加者と記念撮影を行った。

また、社会主義建設の厳しい部門に自ら志願した青年たちに会い、再出発した彼らを激励した。

1月の朝鮮労働党第8回大会後、農場や鉱山、炭鉱をはじめとする人民経済の重要な現場への着任を青年たちが進んで買って出る動きが相次いでいる。

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