古代研究の必携書! 三浦佑之最新刊『「海の民」の日本神話 古代ヤポネシア表通りをゆく』刊行!

出雲、 筑紫、 若狭、 能登、 そして諏訪-―。 ヤマトに制圧される以前、 古代「日本」=「ヤポネシア」における表通りは日本海側でした。 そこはいかなる世界だったのか。 古事記、 日本書紀、 万葉集、 風土記等の文献はもちろんのこと、 考古学や人類学も含めた最新研究を手掛かりに、 「海の道」に寄り添いながら、 古代世界を旅していくと、 この地に息づいていた「まつろわぬ人々」、 国家を指向しなかった人々の姿が浮かび上がってくる。古代研究の必携書。 かつて柳田國男が「海上の道」で唱えたように、 古代日本において、 その主な交易路の役割を担ったのは海でした。 そして大陸や朝鮮半島を背景とした、 当時の表通りは日本海側。 著者は文献のみならず、 それらの地を実際に歩き、 神社や遺跡、 その出土品などをもとに、 古代世界をくっきりと浮かび上がらせていく。 豊富な写真、 地図等の資料をもとに、 神話を含めた古代日本、 海の道の世界へ案内する。 ※ヤポネシアとは、 作家・島尾敏雄の造語で、 日本を指します。 ポリネシア、 メラネシア、 インドネシア、 ミクロネシアなどと同じく、 太平洋の中の一部、 他と同じ島嶼群として位置づけるもの。 それによって、 日本の多様性を見つけることを主眼とした。

三浦佑之(みうら・すけゆき)

1946年、 三重県生まれ。 千葉大学名誉教授。 成城大学文芸学部卒業。 同大学院博士課程単位取得退学。 古代文学、 伝承文学専攻。 『村落伝承論――『遠野物語』から』(第5回上代文学会賞)、 『浦島太郎の文学史――恋愛小説の発生』、 『口語訳 古事記』)第1回角川財団学芸賞)、 『古事記を読みなおす』(第1回古代歴史文化みやざき賞)、 『風土記の世界』、 『列島語り――出雲・遠野・風土記』(赤坂憲雄氏との対談集)、 『出雲神話論』等、 著書多数。 作家・三浦しをん氏の父。

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