東京五輪総括 組織委が豪語「大会開催中に気が緩んで人流が増えたファクトはない」

東京2020組織委員会MOCの中村英正チーフ(左)と岡部信彦座長(代表撮影)

東京五輪・パラリンピック組織委員会は28日、都内で新型コロナ対策専門家会議(ラウンドテーブル)を開催した。

五輪・パラ開催中は東京都の新規感染者が5000人を突破。しかし、この日の総括では「選手村や会場でのクラスター発生はなかった」「人流の抑制が図られた」「行動管理や検査などの対策がうまく機能した」などと結論づけられた。

組織委の中村英正運営統括は「少なくとも心理的な面で大会期間中に気が緩んで人流が増えたとか、感染が急に拡大したというファクトはない。総括として、かなり手堅く安心安全な運営ができた」と話した。とはいえ、五輪開催で国民の気が緩んだという間接的な要因を指摘する声も少なくない。中村氏は「本当に気の緩みがあったのか?など、行動心理学的な検討を引き続き専門家にやっていただくという話でした」と説明した。

また、組織委は大会中のテレビ視聴率や鉄道の利用者数、水道利用量などを提示。それを踏まえて中村氏は「視聴率が高かったイベントでは各駅での人流がかなり減っていた。開会式(7月23日)やサッカー男子スペイン戦(8月3日)では自宅にいた方が多かったのではないかと推測できる」と話した。

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