ダンサーから女優へ…坂東希を刺激した二階堂ふみ 新作映画では幽霊役「何でも楽しい」

女優業にまい進する坂東希(東スポWeb)

「EXILE」「三代目J SOUL BROTHERS」のNAOTO(38)が主演する映画「DANCING MARY ダンシング・マリー」(SABU監督)が、11月5日に公開される。カギとなるダンサー・マリー役を務めるのは、坂東希(24)だ。昨年末に解散したE―girlsの人気パフォーマーだった坂東が、女優として話題作への出演を重ねる〝いま〟に迫った――。

「DANCING MARY ダンシング・マリー」は、イタリア・ローマで開催された「第18回アジアン映画祭」の最優秀オリジナル映画賞受賞をはじめ、世界の映画祭でさまざまな賞を獲得してきた。

内容は、ダンスホールの解体を担当することになった市役所職員・研二(NAOTO)が、幽霊ダンサー・マリー(坂東)から「生前の恋人ジョニーを探してほしい」と依頼を受け、霊能力を持つ女子高生(山田愛奈)とともに、2人の恋を成就させるために時空を超えて奮闘する姿を描いたもの。

コロナ禍の影響で、撮影から約3年の時を経て公開となる。撮影時、坂東は人気女性ダンス&ボーカルグループ「E―girls」のパフォーマーとして活躍中だった。ぜんそくのため言葉を発せられないという設定のダンサー・マリーに向き合い、手話の練習をこなして難役に挑んだ。

「踊ったり手話したり、それに亡くなってしまって幽霊に…。何時間もかけて特殊メイクをして、人生で初めて白いカラコンも付けました。けっこう、怖いと思います!」

幽霊を演じることについては「幽霊シーンは、すごく楽しみながら演じてました。幽霊になる機会もないですし、何でも楽しめるタイプ(笑い)。3年経ってますけど、撮影は楽しかった記憶しかないです」とあっけらかんと話した。

14日に最終回を迎えたTBS系ドラマ「プロミス・シンデレラ」では、旅館の仲居役で出演し、和装姿で魅了した。さらに映画では幽霊と、早くも振り幅の大きな演技を見せる女優として存在感を見せている。

グループ在籍時から、映画やドラマに出演。昔から映画好きだった坂東は「女優」も夢として胸に秘めていたという。

「いつかはE―girlsを辞めるときが来るのかなとも思っていて。将来について自分が夢中になれるものはなんだろうと考えたとき、女優というお仕事に挑戦してみたかった。自分が演じたマリーを改めてみたとき、『もっと映画に出たい』『もっと演技をしたい』と思いました」

現在は毎週、演技のレッスンに通う。年始には、「テルマエ・ロマエ」や「HERO」、「翔んで埼玉」など多くの映画に出演した事務所の先輩俳優・勝矢(46)に誘われ、リモートで海外の先生から演技レッスンを受けたことも。「演技を知れば知るほど『早く実践したい』って気持ちになります」と目を輝かせた。

E―girlsとしては、NHK紅白歌合戦をはじめ何度も大舞台を経験してきた。コロナ禍でのソロ転身に坂東は「もちろん不安はありますけど、E―girlsのときはめっちゃ生き急いでいたんですよ。それがコロナもあって、仕事が毎日ある感じでもなくなって、慣れたというか」と苦笑。

さらに「一歩ずつ一歩ずつ、一生懸命やっていこうと。焦らずに今やるべきことをやっていけば、いつかどうにかなるんじゃないかな、って。いい意味で私生活も仕事も変わったので、なんか新しく生まれ変わりました(笑い)」とどこまでも前向きだ。

出演したTBSのドラマ「プロミス・シンデレラ」では、主演の二階堂ふみ(27)に感銘を受けたとか。

「すごく責任感を持って演じられている姿を見て本当に芯がある方だと感じて。私も心を動かせるような女優さんになれたら」

演技について、本当に幸せそうな表情で話す姿が印象的だった。

☆ばんどう・のぞみ 1997年9月4日生まれ、東京都出身。2011年にE―girlsに加入。12年にフジテレビ系のドラマ「GTO」で女優デビューし、モデルをはじめマルチに活躍。昨年末のE―girls解散後、女優に転身。今年は「西荻窪 三ツ星洋酒堂」(MBS)、「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室」(テレビ東京)、「プロミス・シンデレラ」(TBS)など、ドラマ出演を重ねている。

© 株式会社東京スポーツ新聞社