ロイヤルズが正中堅手・テイラーと契約延長 2年900万ドルとの報道

日本時間9月30日、ロイヤルズは正中堅手マイケル・A・テイラーと2023年までの2年間の契約延長に合意したことを発表した。球団の方針により具体的な金額は明らかにされていないものの、2年900万ドルであることが報じられている。テイラーは昨季終了後にナショナルズからFAとなり、1年175万ドルでロイヤルズに加入。今季は正中堅手として137試合に出場し、守備面で素晴らしい働きを見せていた。今季終了後に再びFAとなる予定だったが、FA市場に出る前にロイヤルズ残留が決まった。

現在30歳のテイラーは2014年8月、23歳のときにナショナルズでメジャーデビュー。2017年に打率.271、19本塁打、53打点、17盗塁、OPS.806という自己最高のシーズンを過ごして地区優勝に貢献し、2019年にはワールドシリーズ制覇にも貢献した。今季は137試合に出場して打率.244、12本塁打、52打点、14盗塁、OPS.657という成績。33四球に対して138三振を喫し、出塁率が3割を下回る(.298)など、打撃面の課題は依然として改善されておらず、早々に契約延長を決めたロイヤルズの動きは意外とも言える。

マイナーにいる若手有望株の成長により「打てる選手」が揃いつつあるロイヤルズは、テイラーのメジャー屈指の守備力を高く評価しているとみられる。データサイト「ファングラフス」によると、今季のテイラーは中堅手として守備防御点+21を記録。これは全ポジションの全選手のなかでメジャートップの数字である。また、「スタットキャスト」が算出する守備指標OAAでもメジャーの全外野手でトップタイとなる+14をマーク。11補殺も中堅手でメジャートップの数字であり、「最も守備力が高い中堅手」と言っても過言ではないだろう。

今季は7番や8番など、打線の下位を打つことが多いテイラー。守備力には文句の付けようがなく、課題の打撃力さえ向上すれば、メジャー屈指の中堅手へと成長する可能性を秘めている。

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