IAEAの韓国人新議長「福島原発処理水、韓国など検証参加しなければ」「人類の健康と安全の問題」

IAEA(国際原子力機関)の理事会議長に新たに就任した韓国人外交官が東亜日報との単独インタビューに答えている。

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東亜日報(30日)によると、今月(9月27日)から1年間、国際原子力機関(IAEA)理事会新議長を務めることになったシン・ジェヒョン駐オーストリア大使は28日、同紙の電話インタビューに答え、日本の福島原発処理水や北朝鮮の核問題について語っている。

シンシンIAEA議長は、日本の福島原発処理水の放出と関連して、「世界人類の健康と安全の保護の面からアプローチしなければならない事案」であるとし、「IAEAが監視機能を強化しなければならない」と答えたと東亜日報は伝えた。また「今後、安全性の検証過程など、韓国などの利害関係者による積極的な参加が保障されなければならない」と付け加えたと報じられた。

北朝鮮の核問題についてもシン大使は懸念を示し、一日も早いIAEAの査察を受けなければならないと強調した。

画像:シン新IAEA議長のインタビュー乗せた東亜日報記事キャプション

IAEA理事会は、加盟173カ国のうち35カ国で構成されるIAEAの重要な意思決定機関である。韓国は1989年にIAEA総会議長を務め、合計17回理事国となったが、議長国を務めるのは今回が初めてだ。

8つの地域別に1年ずつ交互に受任する理事会議長は、その地域のグループがコンセンサス方式で決定する。韓国が属する極東グループでは、日本が6回、ベトナムが1回議長国に選出された。韓国各紙によると、韓国政府は、グループ内の5カ国(日本、中国、ベトナム、モンゴル、フィリピン)を相手に「韓国の不拡散・原子力能力が増大し、特定の国が議長国を独占する慣行は、公平性の観点から望ましくない」という論理で「外交戦」を行ってきたと伝えられる。日本も韓国側の問題提起を受け入れ、韓国の議長国受任を支持したと報じられている。

理事会は、核検証・査察、原子力の安全性、核安全保障、原子力の平和的利用などIAEAが扱う重要な問題を議論・審議し、毎年9月に開かれる総会で必要な勧告をする。

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