指名手配犯の張り紙ずらり 前に立つ不穏な空気の佐藤二朗 異様さ漂うティザービジュアル 「さがす」

2022年に劇場公開される、片山慎三監督・佐藤二朗主演の映画「さがす」の、ティザービジュアルと場面写真が公開された。

公開されたティザービジュアルは、独特な映画ポスターで知られる韓国のデザイン会社Propaganda(プロパガンダ)によるもの。指名手配犯の張り紙が一面にずらりと貼られた壁の前で、正面を向く消えた父・智(佐藤二朗)が、不穏な空気をまとった表情で立っている。一方で智の娘・楓(伊東蒼)は、こちらに背を向けて指名手配犯のチラシを見つめている。楓の視線の先には、指名手配中の連続殺人犯・山内(清水尋也)の手配チラシがある。そして、”「指名手配中の連続殺人犯見たんや」 そう告げた父は、娘を残して姿を消した。”のコピーが添えられ、異様さの際立つデザインとなっている。

あわせて公開された場面写真では、娘・楓の前で肩を落とす父・智の姿や、連続殺人犯・山内と楓が向かい合う場面、車イスに乗るムクドリ(森田望智)の後ろでどこか不安そうに電話をかける智の姿などが切り取られている。

「さがす」は、「岬の兄妹」で国内外から高い評価を得た片山慎三監督が、前作に続くオリジナル脚本で挑む、長編第二作で商業デビュー作。指名手配中の連続殺人犯を見たという父が姿を消し、娘が行方を探すという物語が展開される。人間の本質をあぶり出し、韓国映画の熱量と日本映画の繊細さや巧みなストーリーテリングをあわせ持った作品になっているという。主演を務めるのは、映画、テレビドラマ、演劇、バラエティ番組、映画監督と、多岐にわたる活躍を続ける佐藤二朗。娘の前から姿を消した父・原田智役を演じ、直面する苦悩や、単純に割り切れない人間の善悪の曖昧さを描き出している。

また、一足先に本作品を鑑賞した竹野内豊、行定勲監督、内田英治監督のコメントが公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■竹野内豊(俳優)
終始予測の出来ない展開。
観終えた後の余韻に、うまく言葉が見つからない。
今の現代社会において私たちは「さがす」というタイトルに込められた意味を、考えずにはいられないだろう。

■行定勲(映画監督)
映画で描かれる顛末のパズルをはめていく。足りないピースを拾い集め、空間を埋めていく。
最後に残った歪なカタチのピースはどうやってもはまらない。

「君は一体誰をさがしてんの?」という言葉が頭の中をリフレインする。
スリラーでありサスペンスであり青春映画でもある見応えのある映画だった。

■内田英治(映画監督)コメント
人間心理に潜む恐怖と、親子の純愛を見事に融合させた傑作。
日本と韓国の映画界で学んだ監督・片山慎三の才能には嫉妬しかない。

【作品情報】
さがす
2022年 テアトル新宿ほか全国公開
配給:アスミック・エース
©2022『さがす』製作委員会

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