巨人が〝いぶし銀〟の活躍で連敗を5で止めた。1日のDeNA戦(東京ドーム)を3―2の逆転劇で勝利。その立役者は、チーム生え抜き最年長の亀井善行外野手(39)だった。
2―2の7回一死満塁のチャンスで2番手・砂田から中堅へ決勝の犠牲フライ。試合後は殊勲打に「ホッとしています」としみじみと声を振り絞ったが、〝脚〟での貢献も大きかった。
6回無死満塁の場面で丸の左前打でまず三塁走者の岡本和が生還。二塁走者だった亀井は打球判断良く三塁ベースを蹴り、ややそれた返球を捕球に向かった相手捕手の山本と交錯しながらも同点のホームを踏んだ。
激突した衝撃でお互いにしばらく突っ伏したままとなったが、山本をポンポンと叩く気遣いもみせる〝男気対応〟。体を張って1点をもぎ取る執念が垣間見えた瞬間でもあった。
どんな思いだったのか。亀井がお立ち台で明かしたのは「体が壊れてもいいと思っているんでね。とにかく必死に勝利のために尽くすだけです」との並々ならぬ覚悟だった。
原辰徳監督(63)も「走塁も含めてみんなの模範となるような戦う姿勢。亀ちゃんのいいところが出ているなという気がしますね。非常に勇気のある走塁だったということでしょうね」と激賞した。残り試合は少なくなったが、まだまだあきらめない。