黒島沖衝突事故 男児救助の4人に感謝状 佐世保海保

人命救助で感謝状を受けた(左から)下條さん、竹川さん、石田さん、池村さん=佐世保市干尽町

 佐世保海上保安部は9月28日、長崎県佐世保市黒島沖で発生した貨物船とプレジャーボートの衝突事故で漂流していた男児(12)を救助したとして、同市の警察官、池村努さん(50)、船舶修理業の下條匠さん(22)、建設業の石田凌平さん(22)、竹川大海さん(22)の4人に感謝状を贈った。
 同保安部などによると、事故は同月12日午前3時半ごろ発生。同市黒島の南約3キロの沖合で、貨物船とプレジャーボートが衝突し、プレジャーボートが転覆した。
 4人は船釣りをしていて、午前9時40分ごろ、下條さんが、発泡スチロールを抱えあおむけに浮いていた男児を発見。池村さんは救助のため冷静に3人に指示。石田さんは海に飛び込んで男児を船に引き揚げ、竹川さんが男児の服を着替えさせた。約10分後、捜索していた巡視艇に男児を引き渡した。男児は頭部にけがをしたが命に別条はなかった。
 同保安部で、三嶋舟司部長から感謝状を受け取った下條さんは「まさか人が浮いていると思わなかったが、当たり前のことをやった。一致団結して救えた」と語った。


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