【フィギュア】宇野昌磨、スタミナアップ! 高難度フリー初披露「体力があったからこそ」

宇野昌磨

フィギュアスケートのジャパンオープン(2日、さいたまスーパーアリーナ)が2日に行われ、平昌五輪銀メダル・宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が最高難度のフリープログラム「ボレロ」を演じ、男子トップの181・21点をマークした。

今季はループ、サルコー、フリップ、トーループの4回転ジャンプ4種類5本を入れる高難度プログラムに挑戦中。公式戦初披露として注目を集める中、冒頭のループ、サルコーでミスが出た。しかし、ここからの立て直しが驚異的だ。トーループをこらえ、体力的に苦しくなった後半では2本(フリップ、トーループ)を成功させた。

フィニッシュした後、数回うなずいた。今の自分の状態を把握できた満足感を得ていたのだ。
「でき過ぎることもなく、できなさ過ぎることもなく、自分が今できているジャンプを試合で出せたんじゃないかなと。僕のジャパンオープンの心構えは今の自分を知る。いろんなものを再確認できたかなと思います」

具体的な課題は失敗した2つのジャンプだ。宇野は「1本1本やったときの成功率は上がっていても、プログラムを通した時にループとサルコーがなかなか安定しない」と口にする。さらに4回転4種類5本の難易度について「失敗するとドミノのように失敗が連鎖してしまう構成。どこで自分が自信のあるジャンプを増やし、どこで失敗を止めるのか? 失敗した時が重要になってくる」と表現した。

一方、手応えを得たのがスタミナだ。疲れが出た後半に立て直したことには「(トリプル)アクセル、フリップは間違いなく斜めになっていましたが、それを修正する体力は残っていました。後半のトーループ、フリップ、全部体力が十分にあったからこそできたものだと思う」と振り返った。

今オフは高難度プログラムを見据えて体力を強化。「この構成をやる以上、今まで以上の体力が必要になる。もう毎日限界まで、これ以上やっても跳べないってところまで毎日練習を積み重ねることによって、調子は落ちるものの少なからず体力はちゃんとついてきた」。間違いなく効果は現れた。このまま進化を続け、北京五輪でピークを迎える。

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